【レビュー】ジラフポット「Twelve Typewrite」の感想 バラエティ豊かな名盤
関西3ピースバンド「ジラフポット」が2017年12月にリリースしたミニアルバム「Twelve Typewrite」がカッコよすぎたので紹介したい。
ジラフポットについては別のエントリーでも語っているのでぜひご覧ください。
今回ご紹介するジラフポット「Twelve Typewrite」は、2018年6月現在ジラフポットの最新作に当たる。
ミニアルバムということで収録数は6曲と控えめだが、どの曲もとてつもなく濃密で情報量がすごい。
これぞジラフポットといえる彼らにしか表現できない独特な世界を十二分に堪能できる全24分。
ではさっそく「Twelve Typewrite」の全曲レビューをしていきたい。
ジラフポット「Twelve Typewrite」全曲レビュー
01.United States of Vampire
ハードなリフで幕を開ける「Twelve Typewrite」オープニングナンバー。中野大輔の変幻自在なボーカリゼイションが冴えわたる。サビのコーラスワークはシンガロング必至。完璧な曲構成と全編に渡るキャッチーなメロディがアルバムの勢いを決定つけるキラーチューン。ジラフポットはハードな楽曲にも定評があるが、この曲は過去の作品と比べても攻撃性が極めて高い。
ちなみにイントロのリフがB-DASH「炎」のイントロに似ている
02.青を込めて
ギターロックなのだがシャープなギターが圧倒的な疾走感を生んでいて聴いていて非常に心地よい。後半の吐き出すようなボーカリゼイションも素晴らしい。サビでの広がりを感じさせる解放感が最高に気持ちの良いナンバー。
03.Sweat shop
町の喧噪のようなSEで幕を開けるエレクトロなナンバー。サカナクションにも通じる独特な浮遊感を持っておりジラフポットの中でも個性的なナンバー。サビのリフレインがクセになる。
04.PSYCHO FACTOR II
この曲もサビのリフレインがかなり印象的である。とにかくロックでカッコいい曲。
個人的に今作「Twelve Typewrite」でのフェイバリットナンバー。
05.getaway
「Twelve Typewrite」唯一の"聴かせる"ミディアムナンバー。一服の清涼剤としてラストにつなげる良い仕事をしている。
06.R.I.P.
サビのスケール感が尋常ではなくメロディのエモーショナルさも作中随一。表現力を増した中野大輔の絞り出すようなボーカルもすばらしい。メロディやアレンジで景色や匂いまで感じられるような才能の塊のような曲。 「Twelve Typewrite」ラストを飾るにふさわしい。ギターが疾走する中、鍵盤で締めるラストも最高。
「Twelve Typewrite」のおすすめポイント
毎回素晴らしい作品を発表するジラフポット。今回も期待以上のものを提示してくれた。ジラフポットは最新作が最高傑作になるバンドだと勝手に思っているのだが、自作にも期待が高まってしまう。
全6曲と控えめながら最新型のジラフポットを十二分に体感できる。現時点でのジラフポット最高傑作であり非の打ち所がない名盤。
全ロックファンに聴いてほしい魅力ある作品です。
最近の邦楽ロックはつまらないと感じているあなたにこそ聴いてもらいたい。