【原曲を破壊する快感】 非メタル曲をメタルカバーした楽曲【3選】まとめ
ヘヴィメタルバンドはどんな曲でもメタルにしてしまう。
それは「メタル」という音楽を愛しているからだ。
ということで、対極に位置する「非メタル」な楽曲をメタルバンドが「メタル」にアレンジしたナンバーを紹介していこう。
どれも原曲から大きく様変わりしているのでぜひギャップを楽しんでもらいたい。
非メタル曲をメタルカバーした楽曲まとめ
Let It Go / BETRAYING THE MARTYRS
まずはご存じ「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」のメタルカバー。
カバーを担当したのは「BETRAYING THE MARTYRS (ビトレイング・ザ・マーターズ)」。
2008年フランスで結成されたメタルコアバンド。
媒体によってジャンル表記が変わるバンドで、上記のメタルコア以外にデスコアやジェントの要素もある所謂「エクストリーム」なサウンドを得意とするメタルバンド。
オリジナル「Let It Go」の雰囲気が次元の狭間に消え去った印象だが、元々シンフォニックな作風にも定評のあるバンドなので、極悪リフ以外は親和性が高い気もする。
オリジナルは元々キャッチーすぎるメロディなので、メタルサウンドと融合しても極めてポップなのが面白い。
となりのトトロ / IMAGINARY FLYING MACHINE
国民的アニメ「となりのトトロ」の主題歌をメタルカバー。
破壊の限りを尽くしたのはIMAGINARY FLYING MACHINE (イマージナリー・フライング・マシーンズ)。
ちなみにバンド/アーティスト名ではなく、あくまでプロジェクトの名称らしい。
スタジオジブリ作品の主題歌をヘヴィメタルカバーするという企画の元に集った名だたるアーティストたちによるプロジェクトだ。
作品全体のプロデューサーは、筆者の敬愛するイタリアのメロデスバンド「Disarmonia Mundi (ディサルモニアムンディ)」のエットレ・リゴッティが務めている。
ということで「となりのトトロ」をはじめ、アルバム全編を通しサウンドはメロデス方面に舵を切った作風。
ちなみに日本からはメロデス/トランスメタルバンド「BLOOD STAIN CHILD」も参加。
通常海外のバンドが邦楽をカバーする際は、英語翻訳されることがほとんどだが、彼らは原曲に忠実な日本語詞のままなので極めてシュール。
このギャップが可笑しくてたまらない。
野獣のような叫び声で「トナリノトトロ!トトロ!!」なんて歌われたら誰だって笑ってしまうと思う。
単純にヘヴィメタル作品としても完成度が高いのでアルバム自体もかなりおすすめ。
EZ DO DANCE / BLOOD STAIN CHILD
五人組ダンス&ボーカルグループ「TRF」初期の名曲「EZ DO DANCE」 のメタルカバー。
前項でも名前を挙げた「BLOOD STAIN CHILD」は、元々メロデス一本で勝負していたバンド。次第にEDMの要素を取り込み、現在のトランスメタルの音楽性を確立させた。
Fear, and Loathing in Las Vegasに代表される「エレクトロニコア」と比較するとよりバンドサンドが際立っている。
本作は上述したトランスメタルを生真面目に実践しており、サウンド的にはかなりかっこよく仕上がっている。メタルミュージックの激しさとEDMの高揚感が一度に味わえるだろう。
特筆すべきは前項でも触れたボーカルの部分。
原曲はYU-KIの清涼感ある声が特徴的だが、カバーされた歌声は爽やかさとは正反対の怒号。これが滅茶苦茶おもしろい。
「ま" ち" か" め" さ" ま" す" こ" ろ"」
というように、一つひとつの言葉すべてに濁点が付いているような感じ。
また、合いの手の「フォー!」を律儀に採用しているところや、楽曲後半の
「身体の芯まで感じる瞬間 時間の彼方ではじけるプリズム」
というラップパートも取り入れるなど原曲へのリスペクトも忘れていない。
発表された当時は「なぜTRFのカバーを?」といった疑問も上がっていたが、疾走感抜群のオリジナルを凌駕する完成度に仕上がっている。といっても、メタル好き以外に勧められないのは言うまでもない。
非メタル曲をメタルカバーした楽曲まとめ
今回3曲ご紹介してきたがオリジナルとの違いに驚いてもらえただろうか。
メタル嫌いの原曲ファンからすれば単なる雑音に聴こえるだろうけど、こんなカバーも世の中にはあるんだよということで紹介させてもらった。
今後も面白そうなカバーがあれば随時追加していきたい。
それではまた。
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