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【邦楽編】2020年下半期ヘビロテしたマイベストソング10曲

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2020年下半期に、筆者がヘビロテしまくった大好きな曲を紹介する企画である。

 

こちらが2020年上半期のマイベストソング10曲です。


毎度のことであるが、筆者は激しく流行に疎いため、ラインナップは「何年前の曲だよw」という場合もありますがお気になさらず。

 

今回は邦楽全般から選んでいるため、余裕があれば洋楽編もやりたいです。

 

 

2020年下半期マイベストソング「邦楽編」

ストレイテナー「Graffiti」

2020年4月8日にリリースされた23枚目のシングル。

この曲は本当によく聴いた。リピート率は断トツで首位だろう。

 

決め手は圧倒的なメロディの良さ

 

ストレイテナーのメロの良さは今更私が熱弁するまでもないけれど、「Graffiti」のメロディには本当に度肝を抜かれた。一聴して名曲だと感じられたし、今でも飽きずに聴き続けている。久しぶりに曲を聴いて心躍る体験ができた。ホリエアツシには「ありがとう」と言いたい。

 

ホリエの歌を活かす軽快なサウンドとアレンジになっており、声とメロディが自然に入ってくる。いつまでも聴いていたくなる珠玉のポップナンバーであり、後世に語り継がれるべき名曲だと勝手に決めさせていただこう。

 

極めて攻撃的なナンバーから「Graffiti」のような優しい歌までこなすストレイテナーは本当に奥深いバンドだと再確認出来た。近年の作品は、以前にも増してポップさに磨きが掛かっていると感じる。次のサウンドも楽しみでならない。

 

 

the cibo(ザ・シボ)「ESSENCE」

2019年1月23日リリースの1stフルアルバム「HOPES-a Lost World-」収録。

 

 

バンドの知名度としてはまだまだだと思うので少し解説をしよう。

 

 

兵庫県神戸市出身のスリーピースロック・バンド「the cibo(ザ・シボ)」。

 

シンプルなサウンドで疾走する楽曲が目立ち、スリーピースバンドの、粗削りながらもストレートなカッコよさが如何なく発揮されている激情型のロックバンド。歌詞はどちらかというと青くさい物が多いかも。あまり好きな歌詞の世界ではないが、どの楽曲にも初期衝動を叩きつけたような勢いがあり、とにかくアツくて説得力に満ち溢れている。そして、単純な勢いだけではなく楽曲はどれもエモーショナルな仕上がり。「勢い+エモ」のおかげで何度でも聴ける不思議な中毒性を持つ。メロディ同様にボーカルのエモーショナルな歌声もthe ciboの楽曲を語る上で外せないポイントだ。

 

こちらの「ESSENCE」が収録された「HOPES-a Lost World-」は粒ぞろいであり、ギターをかき鳴らすシンプルな邦ロック好きならハマることうけあい。

 

 

ジラフポット「John Doe

2019年8月7日リリースのシングル。

 

ジラフポットも知名度が皆無である。大阪で結成されたスリーピースバンド(現在は二名で活動中)なのだが、こちらで詳しく語っているので興味のある方はどうぞ。


ジラフポットは「静と動」どちらも高いクオリティで表現できるバンドである。そんな中、今回ピックアップしたJohn Doeは動に振り切った作風。

 

ジラフポットらしい先の読めない構成とキャッチーなメロディはそのままに、彼らの楽曲の中でも攻撃的な面が特に強調された新機軸のエモコアナンバー。ただ攻めるだけではなく、聴かせるべき所はしっかり聴かせるさすがのアレンジ。ドラミングに代表されるように全体を通しタイトな演奏も、曲の放つ強靭さに一役買っている。

 

筆者が、現在の邦ロック界で最も過小評価されていると思うバンド。

 

ロック好きはこの才能に早く気が付いてほしい。

 

 

Casbah(カスバ)「Unsung Heroes

2015年10月21日リリースのアルバム「Reach Out」収録。

 

 

1983年に千葉で結成されたハードコアパンクメタルバンド。

 

CASBAHを知っている当ブログの読者さんはおそらくいないと思う。筆者も彼らの音に出会ったのはここ数年のことで、それもたまたま縁があっただけだ。本来なら知らずに通り過ぎていたバンドだったはず。

 

CASBAHはジャパメタ全盛期を支えた伝説的なバンドであり、長らく沈黙していたものの本作「Unsung Heroes」が収録されたアルバムをなんと16年ぶりにリリースした

 

筆者は上述したアルバムを一枚聴いている程度の完全なる”にわか”であるため、メンバーのプロフィールはよく分かっていない。一聴してそのサウンドに圧倒されたのは間違いないが、おそらく50代を超えているであろう、羽鳥氏(ボーカル)の筋肉がとにかく凄いというのが第一印象であり、楽曲以上にとてつもないインパクトを筆者に与えた。

 

CASBAHのサウンドは、ハードコアとメタルの比率が個人的に丁度良く、メタルに馴染みがなければ考えられないかもしれないが非常に聴きやすいし、普段は生粋のメタルミュージックばかり聴いているため、時折顔を見せるハードコアの要素にハッとすることも多かった。

 

 

そこに鳴る「極限は刹那」

2020年10月7日リリースのアルバム「超越」収録。

 

類いまれなる演奏テクニックが同世代バンドの追随を許さないそこに鳴る。この曲「極限は刹那」でもそのスキルは随所で如何なく発揮されている。アルバム中、最も激しく最も速い曲で、BPMは驚異の300

 

曲の速さが曲の良さに直結するわけではないが、このスピードでこれだけのプレイをやられては評価せざるを得ない。しかもそこに鳴るのメンバー二人は弾きながらボーカルまで担っている。サビのアレンジは比較的おとなしいものの、A/Bメロのバッキングは並のプレイヤーなら弾きながら歌うことなど不可能だろう。

 

 

数年前は「ポスト凛として時雨」などと表現されていたそこに鳴る。しかし、前作/前々作辺りから、彼らにしか鳴らせない「そこに鳴る」というジャンルを確立し始めていた。そして、本作が収録された「超越」ではサウンドにさらなる磨きをかけ、唯一無二の存在にまた一歩近づいた気がする。そこに鳴るは、筆者が今最も注目している邦ロックバンドの一つであり今後の深化が楽しみでたまらない。

 

 

RED ORCAbeast test」

2020年3月20日にリリースされた1stアルバム「WILD TOKYO」収録。

 

頭を空っぽにして楽しめる、ハイクオリティなミクスチャーロックナンバー。

 

 

「RED ORCAとはRIZEや俳優としても活躍中の金子ノブアキを中心としたプロジェクトであり、集まったメンバーも個性派ぞろい。

Dr.   金子ノブアキ

Vo.  来門(ROS/SMORGAS

Gt.   PABLO(Pay money To my Pain/POLPO)

Ba.   葛城京太郎

Syn. 草間 敬

基本的なサウンドは、90`sを彷彿させる古き良きミクスチャーロックになるのだが、最先端のクラブミュージックやアンビエントの要素などを盛り込み、ありそうでなかった音楽体験をもたらしてくれる。

 

 

個人的に、ラッパーとしての来門が大好きだったため、彼の参加がきっかけとなりRED ORCAを聴くことになった。来門の攻撃的なラップは期待通りの素晴らしさであり、それプラス、楽曲自体のクオリティも軒並み高く本当によく聴いたアルバムだ。

 

そんなアルバム「WILD TOKYO」の中で、最もヘビロテしたのがこのbeast test」である。疾走する攻撃的なサウンドにマシンガンラップ。この時点でテンションは爆上がりだが、キャッチーなメロを聴かせるパートもバランスよく盛り込まれており、もう最高としか言いようがない。

 

 

DIR EN GREY激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇

2009年12月2日リリースされた23枚目のシングル。

 

DIR EN GREYは比較的長くファンをやってきたバンドで、各年代の楽曲を現在も愛聴している。この曲は人気があることは分かっていたものの、そこまで聴きこんでいる方ではなかった。今回ヘビロテすることになったきっかけは筆者のパートナーの影響である。パートナーがこの曲をいたく気に入っており、それに感化され改めて聴いたところ楽曲の素晴らしさにすっかりやられてしまった。

 

 

曲の幕開けは極めてヘヴィなリフ、そこから美声を響かせるサビへと展開するインパクト抜群の楽曲展開。それが終った途端、メロデスを彷彿とさせる疾走パートに突入し、グロウル/ガテラルを駆使した圧倒的なボーカリゼイション。そして、再びクリーンボイスに移行するという鳥肌必至の展開は、DIR EN GREYの王道パターンであり、良いトコ取りであると言える。美しいサビのメロディが本楽曲のキモではあるが、それ以外のパートがこれ以上はないという程、残虐に暴れまわるため尚更サビのメロディが染みてくる。10年以上前の曲とは到底思えない。本当にセンスの塊である。

 

 

SHOW-YA「紅」

2014年10月22日リリースされたカバーアルバム「Glamorous Show~Japanese Legendary Rock Covers」収録。

 

女性だけのバンドとしては草分け的な存在のSHOW-YAがカバーした、ご存知「X」「紅」である。

 

X-JAPANは定期的に聴きたくなるバンドで、2020年下半期もそのブームは到来したが、聴きすぎて少々飽きていたのも事実。そんな時YouTubeでたまたま本作を知り、いつもと違う「紅」に心が躍った。

 

全体のアレンジは、ギターソロ以外オリジナルから大きく逸脱しておらず、原曲ファンも納得の仕上がりだろう。サウンドプロダクションも良好であり、SHOW-YAの演奏技術の高さも相まって、安心して聴いていられる。

 

さらっと聴き流してもらえば分かるが、X-JAPANのカバーと考えれば相当クオリティは高い。

 

 

というのも、X-JAPANのカバーは軒並み残念になるケースが多い。その理由はボーカルにあると思うのだが、Toshlのボーカルは良くも悪くもかなりクセがある。そのため、他のボーカリストがXの曲を歌うとどうしても違和感が出てしまう。たとえToshlより上手いボーカリストであっても、その違和感はどうしようもないし気持ち悪く感じてしまう。海外でもいくつかのバンドがXのカバーを発表しているものの、素晴らしいと感じる物は少ない。当たり前の話だが、X-JAPANはToshlが歌うことで成立しているのだ。

 

 

そんな前例がある中、寺田恵子は完璧に紅を歌いこなしているだけでなく、単純にここまでカッコよく仕上げてきた。このクオリティでXを歌える女性ボーカリストが果たして日本に何人いるだろう。

 

余談だが、映像であっても隠しきれない寺田恵子のオーラとカリスマ性はすごい。

 

 

9mm Parabellum Bullet「太陽が欲しいだけ」

2016年4月27日リリースのアルバム「Waltz on Life Line」収録。

 

 

アルバム収録曲なのにシングル並みのクオリティ

 

どのバンドにもこういった曲はあるものだが、9mmの「太陽が欲しいだけ」はまさにそんな一曲である。個人的に、本作が収録されたアルバムはシングル曲のパンチが足りなかった印象があるため余計にその印象は強い。断トツでアルバム中、最も聴いた曲である。

 

 

滝善充らしい単音リフが印象的で、目まぐるしく展開の変わるとにかく忙しそうな曲。滝本人が「この曲はとても速く難しい」と過去に発言していたが、本当にその通りであり、聴いているだけで大変さが伺える。

 

9mm Parabellum Bulletには「9mmらしさ」が滲み出ている曲がいくつもあるが、この曲はそれの究極の形ではないだろうか。私自身「9mmらしさ」が何なのか分かっていないけれど、聴いていると、有無を言わせぬ圧倒的な9mm感を叩きつけられている気持ちになる。それが一流バンドだけが持つオリジナリティというものだろうか。

 

全体を通しメロディが秀逸で、思わず口ずさみたくなってしまうフレーズの連続。それだけでこの曲の評価は決まったようなものだが、形容しがたい疾走感が徹頭徹尾貫かれており、この手のロックが好きな、筆者のような人間の琴線に否応なしに触れてくる。

 

何度聴いてもテンションが上がるし、何度聴いても飽きない。

 

 

ワルキューレ「Walkure Attack!」

※映像の9曲目に流れます

2016年7月6日リリースの1stアルバム「Walkure Attack!」収録。

 

当ブログでは何度か話題にしているワルキューレ。アニメマクロスΔに登場する女性5人組の音楽ユニットであり、担当する女性声優/シンガーら5名によって構成された実在するグループでもある。

 

ワルキューレとの出会いは、上述したアニメ「マクロスΔ」だが、個人的に作品自体の評価は低い。拙い演出や納得のいかないシーンが目立ち、はっきり言えば面白くなかった。

 

それでもなんだかんだと最終話まで観ていたわけだが、ワルキューレの存在がなければおそらく視聴していなかったはず。というのも、作中でワルキューレの楽曲が流れるだけで、気持ちが満たされていたのだ。私の中ではそれほどまでに楽曲のパワーを感じていたのだと思う。

 

王道アイドルソングのようなポップスから激しいロックまで、高いレベルで提示して見せたワルキューレは、アニソンユニットの可能性の枠をさらに押し広げた存在だと認識している。

 

 

今回取り上げている「Walkure Attack!」は彼女たちのロックな要素が如何なく発揮された珠玉の名曲だ。イヤホン/ヘッドホンで聴かないと分かりにくいかもしれないが、ギターサウンドはかなりラウドなメタルミュージックに寄せている。特にサビのバックで炸裂する細かく刻んだフレーズは私のような生粋のメタラーにも響くものがあった。それ以外にも随所で硬質なリフが挿入されており、鍵盤をのぞけば驚くほど無骨な仕上がりになっている。とはいえ、楽曲全体を支配するのはあくまでも可愛らしいワルキューレのポップな雰囲気だ。この辺りのバランス感覚が絶妙であり、結果的に極上のポップソングに仕上がっている。

 

「Walkure Attack!」以外にも秀作ぞろいの当アルバムは、生涯のポップスアルバムベスト10を決めるなら間違いなくランクインするだろう。

 

 

まとめ

相変わらず、流行とは無縁の世界で生きていることが浮き彫りになった、マイベスト10曲いかがだっただろう。

 

こうしたラインナップが私らしいとは思うけれど、ここ数ヶ月アイドルグループの曲を以前に比べ聴くようになったため、次のマイベストではもう少しポップな選曲になるかもしれない。次があればまたよろしくお願いします。

 

それではまた。

 

 

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