FOO FIGHTERS『Medicine At Midnight』レビュー&感想 ~バランスよくまとまった良盤~
今回は2021年2月5日にリリースされたFOO FIGHTERSの『Medicine At Midnight』をレビューしていきたい。
彼らは2021年で結成25周年を迎えたらしく、もうそんなに経ってるのかと驚いた。
実はFOO FIGHTERSのアルバムをしっかり聴くのは久しぶりだったりする。
2014年リリースの「SONIC HIGHWAYS」までは一応チェックしていたのだが、正直2007年以降はそこまで入れ込んで聴くという事はしなくなった。
『Medicine At Midnight』を聴いたのはぶっちゃけサブスクのおかげである。
FOO FIGHTERS『Medicine At Midnight』収録曲
- Making A Fire
- Shame Shame
- Cloudspotter
- Waiting On A War
- Medicine At Midnight
- No Son Of Mine
- Holding Poison
- Chasing Birds
- Love Dies Young
☆おすすめ楽曲 ⇒ 3/4/6/9
FOO FIGHTERS『Medicine At Midnight』総評
久しぶりのFOO FIGHTERSだったが、先ほど聴き終わった率直な感想は「メロディが洗練されている」だ。
もちろん元々メロディが良いバンドだという認識はあったけれど、ここまで聴きやすいイメージはなかった。
次にこう来てほしいと思う所にメロディがしっかり着地してくれる。
いい感じにツボにはまるというか、丁度フィットするような感覚があった。
とにかく聴いていて気持ちがいいのだ。
聴きやすいからといって、ポップになっているわけでもなく、FOO FIGHTERSが持つ骨太なハードロックやロックンロールの要素も既存の作品同様に感じられる。
デイヴ・グロールの声だからこそ成立しているのかもしれないが、このバランスは見事としか言いようがない。
以前の作品には、面白みのない所謂"捨て曲"というのがあったけれど、「Medicine At Midnight」にはそれが少ないのもポイントの一つ。
そう思えたのは、やはりメロディの良さが大きく関わっていると思う。
メロに関してはほとんどの曲に聴きどころが存在し、最後までダレることなく楽しめた。
全9曲で36分という物理的なボリュームもあるが、アルバム一枚があっという間に終わってしまう。繰り返し聴くことも苦ではないし、これは良盤と呼んでも差し支えないだろう。
ただし、「All My Life」「The Pretender」のような圧倒的キラーチューンと呼べる曲はない。
はっきり言い切ってしまったが、こればっかりは筆者の好みもあるため、参考程度にとどめて「そういう意見もあるのね」と軽く受け取めてほしい。
FOO FIGHTERS『Medicine At Midnight』サウンド
サウンドはいつものFOO FIGHTERSらしい骨太さを残しながらも、プリミティブなディスコアレンジを取り入れたり、彼らにしては珍しいダンサブルなトラックの導入など、リスナーを飽きさせない仕掛けも一部楽曲に施されている。
上述した緻密に練られた小技が光る曲もあるが、全体としてはFOO FIGHTERS独特の太い音が鳴っているので、筆者のように古い作品が好きでもまったく違和感はない。
キャッチーで印象に残るリフもいくつかあったし、ロックで暑苦しいFOO FIGHTERSが好きなリスナーも安心して聴けると思う。
FOO FIGHTERS『Medicine At Midnight』レビュー&感想
ということで、FOO FIGHTERSの『Medicine At Midnight』レビューいかがだっただろう。
歌モノとして捉えても高水準な出来でBGMにもぴったりだろうし、もちろんロックアルバムとしてがっつり音も楽しめる。
さすがは結成25周年だなと思わされたバランスの良い作品だ。
それではまた。
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