のりオト

音楽関連のコラムやCDレビューなど音楽中心の雑記。

のりオト

【常田大希】millennium paradeが売れた理由はリスナーに革命を起こしたから
Ado(アド) 今すぐ聴くべきおすすめ人気曲【7選】
サビから始まる名曲を【23選】まとめてみた

メロデス直系メタルコアの名盤 SABLE HILLS『Embers』レビュー

スポンサーリンク

2015年東京で結成されたメタルコアバンド「SABLE HILLS(セイブル・ヒルズ)」。

 

彼らが2019年にリリースした記念すべき1stアルバム『Embers』をレビューしていきたい。

 

200記事以上書いてきて「邦楽メタルコア」のレビューは多分初めてだったと思う。

 

結論から言うと、いわゆる「邦ロック」に属するメタルコアバンドの中では群を抜いてカッコいいアルバムだった。

 

※4/5追記

記事をアップした翌日「SABLE HILLS」のRICK氏(Gt)が自身のツイッターにて当稿を取り上げてくださいました。ありがとうございます。

 

 

SABLE HILLS『Embers』収録曲

  1. The Path
  2. Embers
  3. Recapture
  4. No Love Lost
  5. Groundbreaker
  6. The Chosen One
  7. Abyss
  8. Countless Hours
  9. Juggernaut
  10. Not Falling

 

スポンサーリンク

 

SABLE HILLS『Embers』総評レビュー

☆おすすめ曲 ⇒ 2/4/5/7/8/9/10

 

 

邦楽ロックで「メタルコア」と言うとモダンなアプローチのバンドが多い。

 

そんな中、「SABLE HILLS」は2000年代初頭に台頭してきた、いわゆる「ロディックメタルコア(メロデスメタルコアの要素)」を彷彿とさせるサウンド

 

というか、メロデス要素がかなり強めで、個人的には「メロデスメタルコアがおまけでついている」といった印象を持った。

 

上述した、2000年代初頭のメロディックメタルコアバンドたちと比較してもメロデスぶりが顕著だと思う。

 

代表的なバンドは「Killswitch Engage」「As I Lay Dying」等々数えきれないけど、そうしたバンドたちと比べてみると随分「メロデス」している印象がある。

 

特に、「単音フレーズ」「クリーンパート」「メロディの乗せ方」などからメロデス要素が強く感じられた。

 

 

個人的に、キャッチーな要素を前面に押し出し始めた「Natural Born Chaos (2002)」をリリースした頃の「Soilwork」が何度も頭をよぎった。

 

だからといって、単にオールドスクールサウンドというわけではない。

 

秒刻みで目まぐるしく変化する「Djent(ジェント)」的なアプローチや、機械的で無機質なブレイクダウンを導入していたりと「モダン」な要素に関しても抜かりはない。

 

リフ自体も、近代的なブルータリティを内包した激烈ラウドサウンドといった感じで、とにかく重さが際立っている。

 

また、重さの中にザクザク刻みまくるスラッシュの爽快感、デスコアを彷彿とさせるテクニカルなフレーズなど、それらを一曲の中に違和感なく放り込んでくるセンスは見事。

 

 

つまり

どちらにも訴求できる作品ではないだろうか。

 

あまりにも「メタル」な部分を出し過ぎると、ラウドロック好きはついてこれない恐れもあるし、絶妙なバランスで落とし込んできたと思う。 

 

いずれにせよ、SABLE HILLSのようなメタルコアバンドは日本では貴重な存在だ。メタラーだけでなく邦楽ラウドロック好きにもぜひ聴いてもらいたい。

 

 

上で少し触れたけど、単音フレーズ(リフ)がかなり印象に残る作品だ。

 

歌メロを補助するアシスト的な役割を担っていると思ったら、次の瞬間は楽曲にアクセントを加えるカラフルなフレーズを畳み掛けてくる。まさに獅子奮迅の活躍ぶり。

 

どのリフもキャッチー且つ叙情的で耳馴染みが良く、ハードな音楽を聴いていることを忘れてしまうほどだった。

 

どこかオリエンタルな雰囲気も漂っていて、その辺りはJ-POPや歌謡曲が根付いている日本のバンドの強みと言ったところだろう。

 

 

ボーカルは、サビだろうがお構いなしにスクリーム気味に吐き捨て、時折グロウルもかましてくる血管ブチ切れ系。

 

完全にスクリームしているわけではなく、多少ノーマルボーカルを残しているため、いわゆる「ラウドロック」のボーカルスタイルに近いと思う。

 

一応曲によっては、サビでクリーンをかぶせてくる箇所があるものの、基本的にスクリームは常に聴こえている。

 

モダンメタルコアは、サビをクリーンボーカルで歌唱することが半ばお決まりだ。それに慣れていると本作は若干厳しいかもしれないが、一応クリーンが前に出るよう調整はされている。

 

また「スクリーム」と一口に言っても、様々なタイプの歌唱法を聴かせてくれるので、単調さはなく楽曲の抑揚は上手くつけられていると思う。

 

 

スポンサーリンク

 

SABLE HILLS『Embers』まとめ

ということで「SABLE HILLS(セイブル・ヒルズ)」の1stアルバム『Embers』をレビューしてきた。

 

あまり時間が取れず、楽曲の個別解説できなかったので折を見て追記したいと思っている。

 

 

それではまた。

 

こんな記事も書いています



Hatena

Feedly