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バンプ直井の不倫スキャンダルにみる業界内外の狂った構造

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芸能界でのスキャンダル記事が日々ネットを賑わせている。俳優、タレントさまざまな有名人がそれこそ週替わりで登場している感があるが、その中にはバンドやアーティストが話題に上ることもある。

 

BUMP OF CHICKEN直井由文(チャマ)」の不倫

2020年9月にはBUMP OF CHICKEN直井由文(チャマ)」が起こした不倫騒動で世間が大きく沸いた。

直井由文

出典:Yahooニュース

 

直井の件に限らず、こうした不祥事/スキャンダルがアーティストに発覚すると、ファンの一部がこんなことを言い出す。

 

「もう信じられない」

「もう聴きたくない」

 

特にツイッターでは、ご丁寧に該当アーティストのハッシュタグまで付けてつぶやく始末だ。

 

筆者はこうした行為や考え方に激しく憤っている。

 

 

 

アーティストにいったい何を求めている。 

 

何を基準にして音楽を聴いている。

 

と腹立たしくなるのだ。

 

 

本来アーティストがやるべきことは何だ?

 

それは、良い音楽をリスナーに届けることである。

 

 

しかし昨今の音楽業界、特に邦ロック界に属するバンドは、タレント化やアイドル化が著しい。つまり、音楽活動をしていく上で、これまで以上にアーティストの品性までも問われるようになった。


 

 

もちろん曲が良いだけでは売れないから、イメージ戦略という物も必要になる。

 

だが、ここでよく考えてみてほしい。そうしたイメージ戦略をしなければ表舞台に立てない音楽業界はすでに異常なのだ。

 

いくら音楽の才能があろうとも、万人に支持される人間性やタレント性がなければ大きな成功は望めない。

 

そうした異常な業界で生き残ってくため、アーティストは音楽以外でもいらぬ苦労を強いられる。

 

 

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アーティストは芸能人ではない

 

たとえば、俳優やテレビタレントなら話は分かる。単純にその人のイメージがそのまま仕事のオファーに直結するからだ。そして、基本的にオファーを受けることで仕事が発生する職業。

 

だが、アーティストはそうではない。誰にも強制されることなく、自らが理想とする作品を生み出すことが仕事。本来ならば、アーティストと作品の間に、受け手が勝手に抱くイメージなど介在するべきではない。

 

人格が破綻していようが、私生活がどれだけクソだろうが、生み出す音楽が素晴らしければそれで良いではないか。それが芸術家ってものだろう。多少イカれているからこそ凡人には生み出せない芸術が生まれる。

 

 

 

 

バンプオブチキン直井由文」の起こした不祥事は、たかだが不倫である。とはいえ、直井の奥さんやお子さんがブチ切れるのは当然だし、家族間では「許す/許さない」の話にも当然なるだろう。一家の主が不倫していたら家族にとっては大きな問題だ。そして、不倫相手の女性も然り。傷つけてしまった家族、不倫相手の女性には誠意を持って償うことは当然必要になってくる。

 

アーティスト以前に一人の人間として、きっちりけじめをつけるべきだが、ファンに対してまで気を遣う必要があるのだろうか。

 

 

それ以前に、なぜファンが憤る?

アーティストの私生活になぜファンが口を出すのだ。

 

 

もちろん、熱烈なファンが批難したくなる気持ちも分かる。

 

今まで長い間支えてきたのだから、それくらい発言する権利があるだろうと。

 

 

 

だが、よく考えてほしい。

 

批難すればすれほど、ますますアーティストの首を絞めることになるのだ。

 

 

直井由文が活動休止したのは、ファンの責任もあると私は考えている。

 

 

バンプのメンバーに対し「品行方正」でいてほしいと、ファン各々が自分勝手なイメージを植え付けた結果ではないのか。そんなイメージさえなければ、ロックバンドのメンバーが不倫ごときで活動休止などするわけがない。

 

ロックバンドはアイドルではないのだから。

 

 

ちなみにMr.Children桜井和寿GLAY「TERU」も過去に不倫騒動を起こしているが活動休止はしていない。つまり、直井由文は「BUMP OF CHICKEN」のメンバーだというだけで、それだけ真摯な対応を迫られたという事だ。コンプライアンスの重要性が声高に叫ばれている昨今。直井が活動休止したことは、時代性も大いに関係するだろうが、それよりもバンプを取り巻く状況に原因があると思うのだ。

 

尤も、活動休止を打診したのは直井本人ではなく、藤原基央をはじめとするメンバーとスタッフだったそうだ。

 

直井以外のメンバーは公式サイトにて以下のような発言している

この事が、ここまで応援してきてくださった方々の信頼を大きく裏切り、失望させる結果になってしまった事を、直井一人ではなく、バンド四人全員で重く受け止めております。

 

我々メンバーとスタッフからは、直井へ活動休止を提示し、これを彼は、誤りに対して償い、自身の生き方を見つめ直し、日々助けてくださっていた人達の大切さを改めて学び更生するための機会として自ら捉え、受け入れました。

出典:BUMP OF CHICKEN official website

アーティストにこんなことを公で発言させるのは、いささかやり過ぎに思う。

 

 

こうして発言するに至ったのは、不倫騒動におけるマスコミ報道もきっかけの一つだと思う。と同時に、BUMP OF CHICKENが純粋に楽曲のみで評価されていない証拠ではないだろうか。まるで、俳優やタレントの謝罪会見のようだ。ロックバンドがこんなことをするべきじゃない。

 

日頃からアーティストをタレントのように面白おかしく扱った結果がこれだ。そうして刷り込まれたイメージにより、受け手であるファンは、アーティストを芸能人と同列に扱うようになる。

 

したがって、ファンだけが悪いわけではない。マスコミも悪ければ、音楽業界も悪い。まさに負の連鎖といえる。

 

 

負の連鎖を断ち切るにはどうすればいいのか?

 

好きなアーティストにスキャンダルが発覚しても、ファンはあっけらかんとしていればいい。楽曲だけを純粋に愛するファンばかりなら、アーティストは創作活動以外で苦労を強いられることはない。

  

 

 

最後にこのツイートを引用したい。

筆者もまったく同意見だ。

こんなファンばかりになれば日本の音楽業界も少しは変わるだろう。 

 

それではまた。

 

 

 

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