SIAM SHADE(シャムシェイド) 本当の解散理由とメンバーの現在
「1/3の純情な感情」が70万枚のヒットを記録。90年代中盤に活躍した伝説のロックバンド「SIAM SHADE」。
極めてコアなファンだった筆者が、SIAM SHADEが解散してしまった原因と、ついでなのでメンバーそれぞれの現在も併せて語っていきたい。
SIAM SHADE(シャムシェイド) 本当の解散理由
表向きの理由は「音楽性/方向性の違い」「シャムシェイドでやるべき事はやりきった」などなど。
これらは半分正解だがそれがすべてではないと思う。
本当の解散の原因は
メンバー間の不仲
だからだ。
この理由は、とある女性ファンの方が
某メンバーと話す機会があった際に、「仲悪いから。夫婦の喧嘩みたいなもん。じゃなきゃ解散しない」
と直接話を聞いた旨をブログで語っておられた。
筆者は引用元の記事を読む以前から、不仲説を支持していたため「やっぱりそうか」と納得できた。
ではなぜ筆者はメンバー間の不仲が解散に繋がったと考えたのか順に語っていこう。
栄喜が出版した書籍には
「KAZUMAがソロをやりたかったから」
と解散の理由が書かれており、この発言がファンの間でも解散理由の定番のひとつになっている。
それ以外で有名な解散理由としては栄喜の暴力。
栄喜は気に入らないことがあると、口より先に手が出るタイプの人間だったそうだ。いわゆる"ヤンキー気質"。暴力に我慢し続けたメンバーの堪忍袋の緒が切れたというところだろう。
DAITAが語った解散理由
あまり知られていないところではDAITAの発言がある。
2006年、「月刊チャージャー」という情報サイトにて「山本恭司 (BOWWOW)」との対談企画の際にDAITAの口から出た解散理由だ。
現在は閲覧不可のためアーカイブスを利用したものを以下に引用しよう。
出典:月刊チャージャー
山本:もともと感覚的に似たところがたくさんあるのかもね。で、解散になった最大の理由って何だったの?
DAITA:あ、それを言ってしまうとみんな引いちゃうと思うんで、ちょっと明かせないかも。
山本:うわ、そうなんだ。うーん、そんなヤバイことなの?
DAITA:ま、どこのバンドにもよくあることです。5人も個性の強いメンバーがいれば、機嫌のいいヤツも悪いヤツもいるという。
山本:それはバンドの持つ宿命とも言えるよね。
DAITA:自分たちの中では「来るべき時が来たな」って感じだったんです。少し具体的な話をすると、これからどこに向かっていこうかっていう「ハードル」を設定する高さが、バラバラになっちゃった。海外でこんな活動したいってヤツもいれば、今まで通り国内で頑張ろうってヤツもいる。どっちが正しいとか悪いじゃなくて、飛びたい高さが5人5様になってしまうと、もう一緒には飛べないねって。
上記を読めば"方向性の違い"で片付けられる。
山本に「解散になった最大の理由って何だったの?」と訊かれて「それを言ってしまうとみんな引いちゃうと思うんで、ちょっと明かせない」という発言している。
それはつまり、ファンにとって「好ましくない理由」ということだ。
KAZUMAの「ソロやりたい」発言、栄喜の暴力、それらを考慮すればメンバー間に亀裂が生まれていたのは容易に想像できる。
そしてDAITAの発言だ。
メンバー間の関係が円滑ならハードルの高さが問題になるとは思えない。
メンバーそれぞれで異なるハードルを尊重して、順番にクリアしていくことだって出来たはず。それが出来ないという事は、意思疎通がかなわない仲の悪さがあるからではないだろうか。
Yahoo知恵袋を見ると「音楽性の違いで解散した」という意見も多い。しかしそれはファンにとって都合の良い「好ましい理由」でしかない。
ファンにとって最も好ましくない理由こそ「メンバー間の軋轢」に他ならない。
DAITAは質問を投げかけられ「仲が悪いから解散した」と頭によぎったことだろう。しかしファンを気遣い回りくどい理由でその場をごまかしたのだと思う。
以上を総合的に判断すれば「メンバー間の不仲が原因で解散した」以外考えられないというのが根拠である。
SIAM SHADE(シャムシェイド) メンバーの現在
栄喜 / SIAM SAHDEの現在
本名:今村栄喜
SIAM SHADE解散後メンバーの中では最も早くソロ活動を開始。
ソロ活動と並行して2003年にはロックバンド「ACID」を結成。
2005年11月26日に自身のブログにてなんと引退を表明。だが6日後の12月1日に撤回するという栄喜らしい伝説を残した。
2007年にはギタリストの「K.A.Z」らと共にメタルサウンドを軸としたロックバンド「DETROX(デトロックス)」を結成。
この頃は精神的に不安定だったらしく、それまでにないラウドなサウンドは意識的に行っていたようだ。
2012年4月18日、DETROXの無期限活動休止を発表。2017年12月3日におよそ5年半ぶりにライブを行なったが現在は音沙汰なしなので実質活動は止まっている
以降は再びソロ活動を再開し現在はソロアーティストとして活動中。
栄喜以外のメンバーにも該当するが、現在の一般的な知名度はシャムシェイドの頃に比べ見る影もない。
しかし2021年現在で、シングル12枚/アルバム10枚とコンスタントにリリースは継続している。
個人的には「DETROX」をもっと長く続けてほしかった。
KAZUMA / SIAM SHADEの現在
本名:遠藤一馬
シャムシェイド解散後ソロ活動を開始する。
ソロ活動の際は本名「遠藤一馬」名義の場合もある。
2003年どんな経緯かは謎だがビビアン・スーとのユニット「Vivian or Kazuma」結成。シングル「moment」が「起動戦士ガンダムSEED」のテーマ曲に起用される。
2005年ゲームミュージックコンポーザーである「あさき」とのユニット「遠藤一馬&あさき」を結成。コナミの音楽ゲーム『GuitarFreaksV』『DrumManiaV』に楽曲「You can't do it if you try」を提供した。
2006年土屋アンナのサポートギター&ボーカルとしてライブ活動を再開。
2007年「ソロとは全く異なるアプローチ」のバンドとして「Fifty50/50Fifty」結成。実はシャムシェイドに加入する以前に「FIFTY50/FIFTY50 (1991年頃解散)」という表記の異なる同名バンドに在籍していた。
2010年元Janne Da ArcのKa-yu(B)のソロプロジェクト「DAMIJAW(ダーミージョウ)」のサポートギターを開始。
その他コンポーザーとしての活動もあるが、オフィシャルブログは2012年から更新が滞っており現在の動向は全くの謎。
DAITA / SIAM SHADEの現在
本名:伊藤大太
シャムシェイド解散後ソロ活動を開始。
2002年、韓国映画『火山高』のサウンドトラックを手がける。
その後、楽曲提供などを続け2003年以降は氷室京介のツアーギタリストを務めていた。ちなみに氷室本人から「めちゃくちゃ上手くてカッコいいよね」と絶賛されている。
2005年ロックバンド「BINECKS(バイネックス)」結成。
BINECKSはシャムシェイドに似たサウンドで特に1stアルバムは名盤。知らないという方はぜひ。
2013年、エアロスミスにも楽曲提供した名プロデューサー「マーティ・フレデリクセン」とタッグを組み、外国人のメンバーらと共にアメリカンロックバンド「BREAKING ARROWS」結成。1stシングル「TEARS FALLING HEAVY」にて全米デビューを果たし、しばらくロサンゼルスを拠点としたLIVE活動を行った。
2014年「ももいろクローバーZ」「仮面女子」といったアイドルグループのサポートギタリストを務める。
現在は楽曲提供、サポートを中心に精力的な活動を展開中。
NATCHIN / SIAM SHADEの現在
本名:中川泰
シャムシェイド解散後サポートミュージシャンを軸としたソロ活動を開始。
一時期、吉川晃司、相川七瀬のサポートベーシストを務めていた。
ソロとしては「FAITH」「STAND」という2枚のアルバムをリリースしている。
2007年、Anchang(SEX MACHINEGUNS)のライブにゲストとして参加したことがきっかけで、Anchang、菊地英二(THE YELLOW MONKEY)と共にハードロックバンド「BIG BITES(ビッグバイツ)」を結成。
活動休止や解散はしていないと思うけど、2013年頃からほとんど動きがないので実際に活動しているのか不明。
2014年、eversetのヴォーカル「緋村剛」、現在LOVEBITESで大活躍中の「MIYAKO」らと共に「21g(トゥエンティワングラムス)」結成。2019年3月8日解散。
売れていなかったのはもちろんだが、元々ギターに女性を入れるという事で始まったバンドだったので、MIYAKOがLOVEBITESで忙しかったのも解散の一因だと推測している。
現在は栄喜のソロに参加するなどサポート中心の活動を行っている。
淳士 / SIAM SHADEの現在
本名:佐久間淳二
シャムシェイド解散後はスタジオミュージシャン/サポートドラムなどソロ活動を開始。
2004年、T.M.Revolutionのバックバンドに参加する。
2006年、「Rayflower」などで活躍中の「IKUO」と共にラウドロックバンド「BULL ZEICHEN 88(ブルゼッケンハチハチ)」を結成。2018年にはメジャーデビューを果たし現在も精力的に活動中。
Gackt、Acid Black Cherry、HYDEをはじめ多くのアーティストのサポートとしても活動していた。
現在は自身のYouTubeチャンネルを開設しドラムプレイを披露するなど情報発信している。
SIAM SHADE(シャムシェイド) 本当の解散理由とメンバーの現在 まとめ
誰が何と言おうと筆者は「仲が悪い」から解散したと思っている。
バンドをやっていた人間だから分かるけど、メンバーの事を信頼していれば音楽性や方向性はある程度歩み寄れるはず。
これは一般の仕事でも同じで、仕事の中身より誰と一緒に仕事をするかの方が大切ではないだろうか。
ましてやアーティストなんて自我の塊だ。気に入らない奴と仕事をしたくない気持ちは一般人よりも大きいかもしれない。
もちろん例外もあるだろうが、シャムシェイドの場合は不仲で間違いと思っている。
それではまた。
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