のりオト

音楽関連のコラムやCDレビューなど音楽中心の雑記。

のりオト

【常田大希】millennium paradeが売れた理由はリスナーに革命を起こしたから
Ado(アド) 今すぐ聴くべきおすすめ人気曲【7選】
サビから始まる名曲を【23選】まとめてみた

【レビュー】DIR EN GREY『落ちた事のある空』を聴いた感想

スポンサーリンク

 

前作『The World of Mercy』からおよそ1年振りのリリースということで結構久しぶりな感もあるDIR EN GREYのニューシングル。

 

個人的な話で申し訳ないが、実は表題曲の「落ちた事のある空」よりもカップリングである「CLEVER SLEAZOID」の再録バージョンが一番楽しみだったのよね。

 

何を隠そう「CLEVER SLEAZOID」は私の中のDIR EN GREYナンバーワンソングだったりする。過去にアルバムバージョンとして再録されており、今回は二回目の再録となった「CLEVER SLEAZOID」だが果たしてどんな曲に生まれ変わったのか。

 

 

 

DIR EN GREY『落ちた事のある空』レビュー

ではまず表題曲の「落ちた事のある空」から。

DIR EN GREY - NEW DIGITAL SINGLE『落ちた事のある空』(Promotion Edit Ver.)

 

MVを観れば一目瞭然だが「落ちた事のある空」は戦争をテーマにした楽曲。

 

歌詞が公開されていないので正直何を歌っているか分からないが、「8月6日」というワードははっきり聞き取れるので、少なくとも原爆の投下された広島のことを歌っているのは確実である。

 

比較的シンプルなリフ構成だが音圧がすごすぎる。

イヤホンの音量を低めに設定していても耳が痛かった(笑) 

相変わらずジャンル分け不能なエクスペリメンタルでやんちゃなメタルを聴かせてくれている。

 

 

メインのリフで全体を引っ張っていくタイプの曲でDIR EN GREYの中ではわかりやすい楽曲だと思う。歪みが深くてヘヴィではあるけれど、音の輪郭が柔らかいので耳障りはかなり良い。この辺りは流行のサウンドを取り入れていると言える。

 

ありがちな難解な展開も無く、サビメロも分かりやすくて今後ファン人気も高くなっていきそうである。

 

未だにYahoo知恵袋では「いまのディルアングレイV系ですか?」なんて眠たい質問をする人もいるが、コレを聴いたらそんなこと言ってられないと思う。

 

 

DIR EN GREY『CLEVER SLEAZOID』レビュー

リテイクバージョンの映像がなかったため、こちらは以前のバージョン。

 

さて筆者にとって大本命の「CLEVER SLEAZOID」だが 、期待外れというのが正直なところ。過去の音源と比べると結構な別物になっているので、今回の再録はファンの中でも賛否両論あり。

 

私がいまいちノリきれなかったのは、やっぱりサウンドの質感にあると思う。音自体はヘヴィに違いないが、どうもマッタリして聴こえる。

 

原曲が持っていたカミソリのようなキレが無くなってしまった。凶器がカミソリからハンマーに変わったような感じ?今過去の作品はカミソリで切り刻んでいたのに、今回はハンマーでぶん殴っているような。最初からメンバーはそれが狙いだったかもしれないが。

 

 

あと気になったのがハーモニクスの音が無くなってしまった所。

 

前回の再録までは随所に挿入されるハーモニクスが、楽曲のソリッド感を演出していたのに、それが無くなってひたすらラウドになったおかげで、鈍器で殴っているような印象になったのかもしれない。

 

いずれにせよ、メンバーとしては、今回提示した音が現在のDIR EN GREYなのだろう。「落ちた事のある空」と同じ質感のサウンドになっているし。

 

 

単純に「曲」として評価すれば何も問題はない。めちゃくちゃかっこいい。

過去の音源と比べて、個人的に劣っていると感じただけだ。

 

 

筆者の好みではなかっただけの話で、好きな人は絶対にハマる音だと思う。

 

何より、最近のラウドの主流でいえば、こっち寄りの音にする方が間違いないし。

 

結局、今回のテイクを気持ちいいと思うか否かは、個人の感覚で変わってくる。

 

 

それ以外で前回の再録から大きく変わった部分といえば、歌詞が日本語になったことと、イントロの一部とアウトロでファストに疾走するアレンジに変更されたことだろうか。

 

日本語に関しては、何度もクドいようだが原曲への思い入れが強すぎるため、未だに違和感しかない。

 

疾走する新しいアレンジだが、リフも少し変更されていてこれはかなりカッコいい。

 

デスラッシュ風に突っ走るので個人的にお気に入りポイントである。

 

曲の構成は大きく変わっていないものの、(サウンドのおかげか)全く別物に聴こえたのでそれはそれで楽しめたともいえる。

 

 

DIR EN GREY シングル『落ちた事のある空』レビュー まとめ

 

表題曲の「落ちた事のある空」はいつものDIR EN GREY節が炸裂した安定のクオリティである。シンプルな構成ながら聴きどころ満載なのでDIR EN GREY初心者もぜひ。

 

「CLEVER SLEAZOID」は過去のテイクに思い入れがなければ、何も問題はないクオリティであり純粋にかっこよく感じられるはず。メロディなど含め、総合的に判断すれば個人的には表題曲を超えるクオリティだと思っている。 

 

 こんな記事も書いています


Hatena

Feedly