ロックは元々アメリカのロックンロール、ブルース、カントリーミュージックを起源に産声を上げた。
したがって、伝統を重んじる日本のロックファンは海外バンドを崇拝していることが多い。
だが、極東の島国「日本」でも世界に誇れる(かもしれない)ロックバンドは数多く存在していると思っている。
実際、海外のロックマニアから注目されている邦楽アーティストも少なくない。
ということで今回は、筆者が厳選した伝説の邦楽ロックバンドを紹介していきたい。
完全に独断で決めているため異論反論大いに結構です。
- 伝説のロックバンド【邦楽編】
- 伝説のロックバンド【邦楽編】まとめ
伝説のロックバンド【邦楽編】
THE MAD CAPSULE MARKETS(ザ・マッド・カプセル・マーケッツ)
ジャンル:パンクロック/インダストリアルメタル/デジタルハードコア/ミクスチャー etc...
活動期間:1985年 - 2006年
パンクロックバンドとしてキャリアをスタートさせ、作品ごとに大きく音楽性を変えてきたマッド。
彼らの功績は「ミクスチャーロック」のムーブメントが起こる以前に、国内では誰よりも先駆けてラップロック/ラップメタルを鳴らしていたことだろう。
ミクスチャーロックを広く浸透させたDragon Ashの「kj (降谷建志)」は、マッドカプセルマーケッツに感銘を受けその音楽性を模倣していた時期もある。
つまり、ミクスチャーロックの隆盛はマッドが起源だと捉えることも出来るのだ。
活動後期には「ロックとデジタルサウンドの融合」という画期的なスタイルを国内で確立させたことも見逃せない。
ただ、このスタイルに関しては「Atari Teenage Riotのパクリ」と捉えているリスナーの存在もある。
筆者はAtariもマッドも好んで聴くため両者は似ていると常々感じていたが、マッドはそれでもカッコいいのだからパクリだろうが一向に構わない。
といっても、PassCodeのアンチが「ラスベガスのパクリだ!」と息巻いている程度の話ではないだろうか。
そんなことよりも、日本でデジタルロックを鳴らしたこと自体が最大の功績なのだ。
THE MAD CAPSULE MARKETS おすすめアルバム
BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)
ジャンル:オルタナティヴロック/ロカビリー/ロックンロール/サイコビリー/ポスト・グランジ/ガレージロック etc...
活動期間:1987年 - 2000年
邦楽スリーピースバンド最高峰との呼び声も高いブランキージェットシティ。
「ロック=不良の音楽」を体現し続けた彼らは、現在も多くのロックリスナーに愛されている。そして、解散した今でも魅力的な楽曲の数々は新たなファンを獲得し続けている。
BLANKEY JET CITYの魅力は挙げ始めればきりがない。
危険な香りがありながらもユーモアに富む繊細な歌詞、三人の個性がぶつかり合った熱量の高いバンドアンサンブル。
こうした楽曲の素晴らしさは誰しもが認めるところだろう。
筆者もブランキーの楽曲に魅了された一人だが、上述した「不良性」も見逃せないポイントだと思っている。
ロックは元々怖くてヤバい存在だったし、漫画から飛び出してきたかのようなヤンキー風味の恐ろしいお兄さんたちがロックを鳴らしていた。
それが今では、人畜無害で大人しい音楽に変わった側面もある。
時代と言ってしまえばそれまでだが、筆者はブランキーが醸し出す不良性にどうしても惹かれてしまう。
たとえば、人間3人が丁度並んで歩ける程度の路地をあなたが闊歩していたとしよう。
そのとき、進行方向からブランキー(全盛期)の三人が並んで歩いてきたらどうするか想像してみてほしい。
避けられるスペースがないからといって、そのまま突っ切るなんて命知らずな行動はしないと思うし、おそらく来た道を引き返すはずだ。
今のロックにはそういった「怖さ」が足りないと思う。
それは結局、楽曲を聴いたときに感じる「刺激」にも繋がるだろうし。
日常に優しく寄り添う事も大切だけれど、ヒリヒリした緊張感を与えるのもロックの役割ではないだろうか。
不良性を体現し続けて、尚且つ多くの支持を得たバンドというのは後にも先にもブランキーだけだと思う。
誰も真似の出来ない孤高の存在だ。
BLANKEY JET CITY おすすめアルバム
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)
ジャンル:ガレージロック/ロカビリー/ロックンロール etc...
活動期間:1991年 - 2003年
贅肉を削ぎ落としたシャープ&ソリッドなロックンロールを鳴らし続けた本物のロックバンド。
彼らに対しては「カッコいい」以外の言葉が見つからない。
活動後期は音楽性が変わってしまったけれど、やはりそれでもカッコよかった。
2009年7月22日アベフトシ(G)が急性硬膜外血腫により逝去したため、4人揃っての再結成は永遠に叶わなくなってしまった。
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT おすすめアルバム
BOØWY(ボウイ)
ジャンル:ビートロック/ニューウェイブ/パンクロック etc...
活動期間:1981年 - 1988年
1982年バンド名を「暴威」から「BOØWY」に改名。
筆者は、まず布袋寅泰のファンになり、そこからBOØWYを知ったというパターンだ。
その時点で解散から15年以上経過していたため、当然リアルタイムでは何も体験していない。
したがって、彼らの凄さを語るにはいささか経験が不足しているが、ライブ映像や様々な資料を見て「凄いバンドだったんだな」というのは嫌でも伝わってきた。
その後、BOØWYのファンになったのは言うまでもない。
- 音楽性
- 活動スタンス
- 当時では斬新なビジュアル
- 絶頂期での突然の解散
- 後のバンドに与えた影響
これらを鑑みても、伝説になるべくしてなったという不世出のロックバンドだと思う。
BOØWY おすすめアルバム
THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)
ジャンル:ポップパンク/インディーロック/ロックンロール etc...
活動期間:1985年 - 1995年
真っ直ぐなサウンドに、真っ直ぐすぎる歌詞。
THE BLUE HEARTSはいつも真っ直ぐだった。
社会に対しても自分に対しても絶対に嘘はつかない。
「キスしてほしい(トゥー・トゥー・トゥー)」といった楽曲がある。
キスして欲しい 二人が夢に近づくように キスして欲しい
普段の筆者なら「クソみたいな歌詞だな」と思うところだ。
しかし、甲本ヒロトの言葉だと思えば素直に受け入れられるし心から感動できる。
そこに邪念がないと感じられるからだ。
社会に対する不満と同じ熱量で「キスして欲しい」と本気で訴えているからだ。
THE BLUE HEARTSのような、純粋で美しいのに尖ったパンクを筆者は聴いたことがない。
「カッコつけずにカッコいい」はブルーハーツから学んだような気がする。
THE BLUE HEARTS おすすめアルバム
はっぴいえんど
ジャンル:ロック/フォークロック/サイケデリア etc...
活動期間:1969年 - 1972年
はっぴいえんどの功績は、「日本語詞でロックを鳴らしたこと」だと言われている。
つまり、日本のロックのルーツは彼らにあるという事だ。
ただ、これには諸説あるらしく
といった声もある。
この辺りの事情はよく分からないのでコメントは控えるが、現在の日本語ロックに与えた影響を鑑みれば、始祖かどうかはそれほど重要なことではないと思う。
仮に始祖でなかったとしても、「日本語でロックを鳴らす」という手法を確立させた複数のアーティストに含まれるのは間違いない。
いずれにせよ、はっぴいえんどの残した楽曲が素晴らしいことは揺るぎない事実なのだ。
はっぴいえんど おすすめアルバム
須賀SAVER TIGER(よこすかサーベルタイガー)
いきなりだが、横須賀SAVER TIGERについてはほとんど語れることがない。
音源を聴いたこともないし、wikipediaを読んだ程度の知識しか持ち合わせていない。
メンバーにHIDE(X-JAPAN)、KYO、TETSU(共にD'ERLANGER)が在籍していたという事実だけでチョイスした。このエピソードだけで十分伝説だと思ったので番外編として。
HIDEが高校二年の時に結成したバンドなので、興味がある方はwikipediaを参照してみてほしい。
伝説のロックバンド【邦楽編】まとめ
筆者が「伝説」だと思えるバンドをいくつか紹介してきたがいかがだっただろう。
仮に再結成していなければ「ELLEGARDEN」「ナンバーガール」辺りも選んでいただろうが、こいつらは伝説だと思えるバンドが再び見つかった際は追記したいと思っている。
それではまた。
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