ハイペースで作品をリリースするLOVEBITES(ラブバイツ)の3rdアルバム「ELECTRIC PENTAGRAM(エレクトリック・ペンタグラム)」のレビューをしていきたい。
結論から言えば、本作は彼女たちの最高傑作だと思う。
まだ聴いていないメタル好きは一刻も早く聴きましょう。
- LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」収録曲
- LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」総評レビュー
- LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」サウンド
- LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」まとめ
LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」収録曲
- Thunder Vengeance
- Holy War
- Golden Destination
- Raise Some Hell
- Today Is The Day
- When Destinies Align
- A Frozen Serenade
- Dancing With The Devil
- Signs Of Deliverance
- Set The World On Fire
- The Unbroken
- Swan Song
ELECTRIC PENTAGRAM 作曲
Miho, Mao ⇒ 1/3/11
Asami, Mao ⇒ 7
Midori, Mao ⇒ 8
Miyako ⇒ 4/5/6/9/10/12
Mao ⇒ 2
LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」総評レビュー
☆おすすめ曲 ⇒ 1/2/4/6/9/10/11/12
驚異的な完成度を誇る1stアルバムでメタラーのハートをがっちり掴み、若干賛否両論あったものの、より洗練された世界観を魅せつけた2nd。
期待と不安が入り混じるファンの元に届けられた、3rdアルバム「ELECTRIC PENTAGRAM」。
LOVEBITESは見事にファンの期待に応えてみせたと思う。
彼女たちの持ち味である、ツインリードギターを駆使した極めてテクニカルなメタルサウンドと、ポップスさながらのキャッチーすぎるメロディはそのままに、パワーと疾走感により一層磨きをかけてきた。
おそらく、海外でライブを重ねたことがバンドの結束力を高めたのだろう。
より一体感を増したバンドアンサンブルは従来の楽曲にはなかった迫力を感じさせる。
各パートのサウンドが融合しひとつの塊となって襲い掛かってくるような感じだ。
特にオープニングトラックの「Thunder Vengeance」はあまりの迫力に仰け反ってしまったほど。
あきらかな捨て曲のなさも本作の特徴である。
というか、全曲がキラーチューンと言ってもいいかもしれない。
それはサウンドだけでなく、美しい旋律の歌メロも大きな要因だ。
ハイクオリティな演奏に、極めてキャッチーなメロが乗るのだ。良曲になるに決まっている。
今の時代にここまで高純度のヘヴィメタルを鳴らし、且つ商業的にある程度成功しているバンドが果たしてどれだけいるだろうか。
「ELECTRIC PENTAGRAM」のようなメタルアルバムは、数年に一度出るか出ないかだと思う。
少なくとも収録曲の半分はリード曲になれるポテンシャルを秘めている。
メタラーであればこれがどれだけ凄いことなのかわかるだろう。
聴かずに通り過ぎてはもったいなさすぎる名盤だ。
LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」サウンド
80年代オールドスクールメタルをベースとしているため、どこかで聴いたことのあるリフも少なくないのだが、現代的な解釈を加えており、随所に緻密なアレンジを施している。
miyako(G)は、メタルコアをはじめとするモダンメタルも好んで聴いていると発言していたが、LOVEBITESのサウンドにも上手く活かされていると思う。
ツインリードギターということで一曲がどうしても長くなり、冗長に感じるリスナーもいるかもしれないが、よく聴いてみるとかなり緻密なプレイをやっているので、しっかりと聴き込んでみてほしい。イヤホン推奨。
特にギターソロの作り込みが凄い。
はっきり言ってほとんどのソロが長めなのだが、構成がよく練られているため個性的に仕上がっており飽きずに楽しめると思う。
全編を通し進化したLOVEBITES独自のメタルサウンドになっており、本作で一気に完成度を上げてきた印象だ。
そして、前項でも少し触れたけが、各パートがせめぎ合いながらも一体となるバンドアンサンブルが凄まじい。
とにかく熱量が凄い。
ガールズバンドだとか邦楽メタルとかそんなことを抜きにして、海外の同ジャンルのバンドと比較してもまったく引けを取らない迫力だと思う。
ドラムプレイも特筆すべき点だった。
手数の多さにただただ圧倒されるのだが、その上で一打ずつにしっかりと重みが感じられる。
どれだけテクニカルなドラミングであっても、”重さ”を失わないので、スピードナンバーでの迫力は相当な物。
前項で「全曲キラーチューン」と既述したが、1stアルバムも実は同じような感想を抱いていた。
両者ともキラーチューンという部分は共通しているものの、本作は音の迫力が桁違いなため、より一層楽曲のインパクトが強まった気がする。
それはサウンドだけでなく、より太くなったボーカルも一因だろう。
メタルサウンドに乗せるには弱いと思っていたasami(Vo)の歌が本作では一皮剥けた印象。2ndでは抑え気味だったハイトーンボイスもたっぷり聴かせてくれている。
オリジナリティという面ではまだ課題を残しているが、メタルボーカリストとしては及第点以上の実力になったと思う。
LOVEBITES「ELECTRIC PENTAGRAM」まとめ
本文で褒めちぎってきたが、それだけの価値がある作品だと思う。
カッコいいサウンド、耳馴染みのよいメロディ、素晴らしいボーカル。
名盤になりうる要素のすべてが詰まっている。
メタル好きなら絶対損はしないから聴いてみてほしい。
それではまた。
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