椿屋四重奏ガチファンが厳選した【43曲】絶対聴くべきおすすめ人気曲/名曲/代表曲
ジャズコードを駆使した独自のサウンド。
ボーカル「中田裕二」が誇るソングライティングセンス。
これらを武器に熱狂的なファンを生んだ椿屋四重奏 (つばきやしじゅうそう)。
歌謡曲/ニューミュージックにルーツを持つ特徴的な楽曲は、歌詞の妖艶さも相まって、いつしか「艶ロック」と呼ばれるようになった。
当稿では椿屋四重奏のコアファンである筆者が、彼らの全作品の中から代表曲をピックアップ!
その中から特におすすめしたい名曲をたっぷりと紹介していく。
- 椿屋四重奏(つばきやしじゅうそう)人気曲/名曲/代表曲
- 1stミニアルバム『椿屋四重奏』収録曲
- 1stアルバム『深紅なる肖像』収録曲
- 2ndアルバム『薔薇とダイヤモンド』収録曲
- 3rdアルバム『TOKYO CITY RHAPSODY』収録曲
- 4thアルバム『CARNIVAL』収録曲
- 5thアルバム『孤独のカンパネラを鳴らせ』収録曲
- ベストアルバム『RED BEST』収録曲
- ベストアルバム『BEST MATERIALS』収録曲
- その他のカップリング
- 椿屋四重奏 まとめ
椿屋四重奏(つばきやしじゅうそう)人気曲/名曲/代表曲
ではここからアルバムごとにおすすめの楽曲を紹介していこう。
1stミニアルバム『椿屋四重奏』収録曲
徹底的に「和」にこだわった初期衝動が詰まった熱量溢れる作品。
群青
作品を追うごとに「和」の要素が減退していく椿屋だが、最初期のアルバムという事で他の追随を許さない圧倒的な「和」が感じられる。
時 既に遅し
というワードをここまで巧みに扱うアーティストはそれほど多くはないだろう。
舌足らず
シンプルな疾走系ギターロックに聴こえるが、「和」を演出する緻密なアレンジが聴きどころ。
かたはらに
永田貴樹(B)が一番好きな曲と公言する楽曲。
艶っぽい「和」を感じさせながらも、後期の楽曲に通ずる普遍的な魅力に満ちた初期の名バラード。
収録アルバム:椿屋四重奏
1stアルバム『深紅なる肖像』収録曲
成れの果て
『深紅なる肖像』のリードトラック。MVが制作されたのだがYouTubeにアップされていなかったため断念。
タイト&ソリッドなサウンドと中田裕二の熱量溢れるボーカリゼイションがカッコいい。
空中分解
続きまして、攻撃的なバンドアンサンブルが楽しめるアグレッシブなロックナンバー。
小春日和
アルバムの中でも一際異彩を放つ爽やかな純愛ソング。
「小春日和」とは初冬の暖かく穏やかな天気の意。
「小春日和」をここまで明確に描き出したサウンドがかつてこの世に存在しただろうか。
収録アルバム:深紅なる肖像
2ndアルバム『薔薇とダイヤモンド』収録曲
本作は誰が何と言おうと大名盤なのでどれか一枚をすすめるとしたら絶対これ。
和風ロックが好きなら悶絶必至。
プロローグ
椿屋四重奏、初のカタカナによるタイトル曲。
これまでになかった流麗なギターサウンドとリズミカルなドラミングは新たな椿屋像を提示して見せた。
本作からメロディの質が尋常ではないほど上がっているのだが、その口火を切る堂々たるオープニングナンバー。
手つかずの世界
こちらは従来の椿屋らしさが光る楽曲。
目まぐるしく変化するかなり個性的なメロディになっており、まさに「艶ロック」ここにありといった貫録を見せつけている。
螺旋階段
イントロのギターフレーズは一度聴いたら忘れられないキャッチーさを誇る。
椿屋お得意のジメっとした昼ドラロック。
紫陽花
基本的にサビメロの登場回数が多い曲だが、どこがサビだか分からなくなるほどグッドメロディで構成された彼ら屈指のバラードナンバー。
極めて繊細な楽曲の世界観はまさに紫陽花を彷彿とさせる儚さを演出している。
ここまで美しいメロディは邦ロック界でも突出していると思う。
中田裕二の主演映画「誰が心にも龍は眠る」の主題歌に起用されている。
熱病
極上のギターストロークとカッティングが味わえるムーディーな一曲。
終盤長めに披露されるギターソロも圧巻。
踊り子
タイトル通りのダンサブルな昭和歌謡ロック。
ギターサウンドが楽曲を引っ張っていく楽曲で、特に切れ味鋭いカッティングがカッコよすぎる。
君無しじゃいられない
和の要素は鳴りを潜めアメリカンハードロックな雰囲気漂う新機軸な楽曲。
サウンドは従来からかけ離れているけれど、歌詞はやはり中田節が隠し切れていない。
リリース当時から思っていたのだが、サビメロが自動車のCMで流れていても違和感がなさそう。
陽炎
音数の少ないバンドサウンドとバイオリンの音色が、美麗なメロディを引き立てる珠玉の名バラード。
収録アルバム:薔薇とダイヤモンド
3rdアルバム『TOKYO CITY RHAPSODY』収録曲
本作から英語のタイトルが登場するなど、収録曲が一段と都会的なオーラを纏い始める。
楽曲は相変わらずハイクオリティだが、「和」な椿屋四重奏が好きなファンは離れてしまったかもしれない。
筆者は言うまでもなく大好きです。
OUT OF THE WORLD
サウンドは前作を踏襲しているものの、歌詞にも英語が登場するため賛否両論だった。
ただ、韻を踏んだ言葉遊びは最高にカッコいいと思う。
just call me crazy 見境無いぜ
これ以降も韻を踏んだ歌詞がいくらか登場する。
トーキョー・イミテーション
しっかりディレイをかけたギターフレーズが印象的な東京の朝を表現した都会的なナンバー。
中盤辺りのベースが聴きどころ。
恋わずらい
ジャジーで極めてお洒落な雰囲気の楽曲。
サウンド的には「和」の要素が完全に消え失せてしまっているものの、妖艶な歌詞の世界は健在。
まったくの余談だが、女性が登場する(男性のみで構成されたロックバンドの)MVに拒否反応を起こすのだが椿屋のMVだけは許せてしまう。
I SHADOW
緻密なサウンドも聴きどころだがこの曲は歌詞の出来が秀逸。
椿屋独特の和の雰囲気がありつつも、都会的で危ない恋を描いている。
マイ・レボリューション
勢いのあるサウンドに呼応する躍動感のあるメロディが心地良い。
パニック
オールドスクールなギターフレーズに絡みつくカオスなサウンドたちはタイトルの「パニック」を体現している。 ゴリゴリのベースも聴きどころ。
韻を踏んだ歌詞にも注目して聴いてほしい。
LOVER
シングルにもなった椿屋四重奏屈指の名曲。
筆者はカラオケに行った際必ず歌う。
細かいのだが、「すべてが嘘だと言うなら~」とサビを歌い切った後でブレスするところが雰囲気があって好き。
MVの中田裕二がセクシー。男でも惚れるレベルでイケメンすぎる。
不時着
切ない恋を歌ったスケールの大きなロックバラード。
歌詞には「不時着」と一度も出てこないのに「不時着」感を演出する歌詞が秀逸。
もはや文学と化しているのでぜひ歌詞を見ながら聴いてほしい。
収録アルバム:TOKYO CITY RHAPSODY
4thアルバム『CARNIVAL』収録曲
「光が差し込むような明るい作品」を意識して制作されたアルバム。
太陽の焼け跡
サビから始まるインパクト大な楽曲。
サビメロが強烈過ぎて他が霞んでしまうほどだが、徐々にテンションを上げるBメロ、後半のCメロも聴き逃せない出来になっている。
頂戴よ 頂戴よ
繰り返すことで一気に世界観が広がる。卓越したセンスの良さが光る。
CRAZY ABOUT YOU
ピアノをフィーチャーした極めて明るい曲調だが、歌詞の世界は意外とダウナーである。
この世界に見放されても 君と間違い繰り返して 踊ろう
スピード
椿屋にしては珍しい所謂「邦ロック」的なオルタナティブロック。
サビの疾走感がたまらない。
フィナーレ
凄まじい熱量を持ったサウンドとボーカルに圧倒される激情型ギターロックの名曲。
シンデレラ
シングルにもなった、全編女性目線で描かれた歌詞が印象的なアルバム随一のキラーチューン。
ギターの音色が楽曲の世界観を効果的に演出している。
SAD GIRL SO BAD
テンションの高いギターサウンドが炸裂したロックンロールナンバー。
荒々しい楽曲の中でしなやかなサビのメロディが一層際立つ。
アンブレラ
映画『死にぞこないの青』の主題歌に起用された。
ストリングスをフィーチャーしたバラードナンバー。
もはや「和」でもなく椿屋らしさも失っている。
それ以前にロックでもないのだが普遍的な名曲なのは間違いない。
ぜひ歌詞を噛み締めながら聴いてほしい。
収録アルバム:CARNIVAL
5thアルバム『孤独のカンパネラを鳴らせ』収録曲
ネガティブな意味でなく「孤独と向き合う」ことをテーマに作られたアルバム。
「孤独」に怯えている人に対し、「今の孤独な状態は悲観することではない」という強いメッセージが込められている。
SNS全盛の昨今、世の中には"つながりたい"という歌詞が溢れ、人々はそれに呼応するかのように益々繋がりを求める。
他人と繋がるという行為は即ち、外ばかり気にするという事。
それよりもまず「確固たる『自分』を形成しようよ」という中田の願いが詰まった楽曲たち。
今を生きる若者に届いてほしい椿屋四重奏渾身のアルバムだ。
いばらのみち
昼ドラ的などろどろとした世界を描くことに定評のあった椿屋四重奏。
ついに本家昼ドラである「娼婦と淑女」の主題歌に起用された楽曲。
NIGHTLIFE
一聴するとロックらしさが無いと思いきや、しっかりロックしているし歌謡曲のエッセンスも感じられるなど実は椿屋的な楽曲。
ラップ調でメロディをなぞっていく中田のボーカルも個性的で非常に良い。
ミス・アンダースタンド
耳に残るキャッチーな単音フレーズで幕をあけるスピードナンバー。
ユニゾン気味なプレイで楽曲に重厚感を与えたり、音の隙間を埋める存在感のあるベースサウンドが聴きどころ。
思惑と罠
カッテッィングをはじめとする軽快なギターサウンドが楽曲を引っ張っていくファンキーな一曲。
随所で挿入されるキーボードの音色もいい味を出している。
収録アルバム:孤独のカンパネラを鳴らせ
ベストアルバム『RED BEST』収録曲
インディーズ時代の楽曲を集めたベストアルバム。
本作のみに収録されているシングルや未発表曲も聴けるため実はレアな一枚である。
幻惑
ソリッドでエモーショナルなギターロックの名曲。
"幻惑"を表現した浮遊感のあるギターサウンドと堅実にボトムを支えるベースプレイが聴きどころ。
サイレンス
アダルトな雰囲気漂う重厚なロックナンバー。
感情たっぷりに歌う中田のボーカルがすばらしい。
トワ
リリース前にツアーで披露され音源化を待ち望む声も多かった、椿屋史上屈指のバラードナンバー。歌詞も含めほんとに良い曲です。
共犯
思わず体が揺れてしまうスウィングのリズムと中田らしいエロスな世界は圧巻。
アシンメトリー
本作のみに収録された未発表曲。
終始弾きまくっているソリッド且つタイトなギタープレイがカッコよすぎる。
綴り
本作のみに収録された未発表曲。
弾き語りスタイルで展開されるバラードナンバーにして隠れた名曲。
装飾を無くしたおかげで露わになった中田の美声がたっぷり楽しめる。
収録アルバム:RED BEST
ベストアルバム『BEST MATERIALS』収録曲
一部のシングル/カップリングは本作のみに収録されている。
螺旋階段 (acoustic version)
映像は「BEST OF WARNER YERS」だが音源としては「BEST MATERIALS」と同じもの。
「薔薇とダイヤモンド」に収録されていた楽曲のアコースティックバージョン。
マテリアル
椿屋四重奏ラストシングル。
最後の作品にして「和」「妖艶」というパブリックイメージを完全に脱ぎ捨て、壮大なサウンドと普遍的な言葉で紡がれた楽曲を世に送り出した。
後世に語り継がれるべき名曲だと思う。
ロスト・チルドレン
サイケデリック、ファンクなどさまざまな音楽性が混ざり合ったカオスな一曲。
冷笑的な表現で現代をえぐった歌詞にも注目して聴いてみてほしい。
収録アルバム:BEST MATERIALS
その他のカップリング
では最後にどのアルバムにも収録されなかった隠れた名曲をご紹介しよう。
MU DA BO NE
5枚目のシングル『恋わずらい』カップリング。
いろいろなことが想像できてしまう歌詞がとにかく衝撃的なのでぜひ聴いてみてほしい。
苦いだろ 純情が飛び出して
辛いだろ 青春の落とし穴
痛いだろ 愛情の抜き差しは
収録シングル:恋わずらい
椿屋四重奏 まとめ
好きな曲をピックアップしていたら気が付けば43曲になっていた。
それくらい名曲揃いのバンドという事がお分かりいただけたかと思う。
椿屋がなぜ売れなかったのか未だに謎だが、近年になってようやく再評価もされているようだ。
あなたもぜひ彼らの沼にどっぷりハマってみてほしい。
それではまた。
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