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YOASOBIへの音楽的批判とアーティストの音に対する世間一般の認識

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ひと月ほど前にYOASOBIに関するとあるツイートがネットを賑わせていた。

上記の宇野維正氏は音楽ジャーナリストをやられている方で、『ROCKIN'ON JAPAN』『Cut』なんかで編集を担当していた過去もある、この界隈ではかなりの大物である。

 

 

で、このツイートは要するに、YOASOBIの音源に対する宇野氏の評価なんだけれど、見る人によってはすごく批判していると捉えられても仕方ない内容になっている。

 

 

誰もが想像できると思うが、このツイートを巡って賛否両論が巻き起こった。

 

外野の意見に関しては、言いたい放題言ってて宇野氏がおもちゃにされてるという感想しか抱かなかったけれど、結局売れているアーティストの音に対する認識って今も昔も変わらんなというのを強く感じた。

 

 

 

そう思わされたのが以下の内容のツイート。

これに類似するツイートをいくつか見つけたんだけど、要はスマホで音楽を聴く時代だから音圧やらビートやらはどうでもいいという意見。

 

 

 

以下も時代に絡めて語っているツイート。

YOASOBIは令和の音楽だからこのままで良いという意見。

 

 

筆者はこれらの考え方に違和感を覚える。

 

 

そもそも、大衆に支持される音楽は本来サウンド云々で評価されることは少ない。

 

宇野氏はYOASOBIの音が世間で許容されている事実に疑問を呈しているが、世間一般というのは元々そんなものだ。

 

 

 

おそらくYOASOBIは、時代性を考慮して緻密にサウンドを構築していたに違いない。

 

したがって、結果的に宇野氏にはチープだと評価されたが、本人らは自信を持って楽曲を世に送り出したのだと筆者は考えている。

 

時代が求めるなら、さらにチープにしていたかもしれないし、仮にYOASOBIが現状より酷い音だったとしても、今以上に売れたり世間に許容されていた可能性は十分ある。

 

 

 

以下のツイートが非常に分かりやすい。

このように、大衆音楽は音楽に詳しくないライト層へ「何となく良いな」という感覚を与えることに長けた音楽のみに得られる称号だと思う。

 

 

 

音の"善し悪し"で音楽を語るような人間は、筆者も含めた一部の音楽バカだけで、一般的なリスナーは音圧がどうとかビートがどうとか全く気にしていないだろう。

 

ついでに言えば、"心が動いた" "惹かれた"という体験を、言葉で説明しようとするのも音楽バカの特徴だ。

 

逆に、言葉でうまく説明できない人間に、音楽の素晴らしさを伝えられるのは大衆音楽の凄さだと思っている。

 

 

勘違いしてはいけないが、心惹かれた体験を言葉で説明できないことは、決して劣っているわけではない。言葉で説明したところで筆者のように表現力が乏しく、結果的にうまく伝えられない人間もいる。要するにうまく伝えられる方法を知っているか知らないかの違い。

 

 

 

少し脱線したが、瑛人がブレイクした際、香水のサウンドに言及していた人間が少なかったように、世間の音に対する関心などその程度なのだ。

 

LDHやAKBグループでも同じことが言えるはず。

 

 

 

こうした一般リスナーの音に対する無関心は、昔から変わっていないと思う。

 

小室ファミリーが隆盛を極めていた頃、そのサウンドに心から感銘を受けていたのは、熱心な小室信者くらいのもので、流行歌として聴いていたリスナーからすれば、小室哲也のサウンドに対するこだわりなどどうでも良かったに違いない。

 

時代にフィットした音楽性で、ノリが良く歌詞に共感できればサウンドは二の次。

 

 

だから仮に、YOASOBIが次の作品でさらに音圧を下げてきたとしても一般リスナーに与える影響はほとんどないだろう。それに噛みつくのは一部の音楽バカだけだ。

 

YOASOBIが、歌詞の世界やメロディの雰囲気をガラッと変えない限りは許容され続けるのではないだろうか。

 

 

YOASOBIへの音楽的批判とアーティストの音に対する認識 まとめ

ということで、YOASOBIに関するツイートからアーティストへのサウンドに対する世間の認識について語ってきた。

 

本音を言えば、こだわるべきジャンルに限り、じっくりサウンドを味わってもらいたいが、こればっかりは個人の自由なので好きな音楽を好きなように楽しんでもらえればいいと思う。

 

それではまた。

 

 

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