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アイドルは武道館でライブをやる価値がないのか【flumpool炎上事件】

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すこし前のニュースになるのだが、2017年「flumpool(フランプール)」がアイドルを見下したような発言をし、それが大きな批判を集めたことがあった。当時SNSを中心に、ちょっとした炎上騒ぎになっていたと思う。

 

問題になった発言はこちら

「今でもいろんなアイドルさんとかでもね、簡単にこう武道館で(ライブが)できているという意味では、なんかその、もう1回武道館の価値観をバンドで上げられたらいいなと思って」

出典:J-CASTニュース

 

 

当稿ではこの「flumpool炎上事件」について筆者の考えを述べていきたい。

 

 

批判を浴びた理由

これは簡単にいえば「アイドルは武道館でライブを行う価値がない」と言っているようなもので、当然批判されて然るべきだろう。

 

アイドルだって、自分たちの音楽をファンへ届けるため日々精進しているのだから、そこにロックバンドもアイドルも関係ない。

 

1966年にザ・ビートルズが来日公演を行なってからは、日本武道館「ロックの聖地」としてパブリックイメージが出来上がっているので、発言の意図は分からないでもないが。

 

 

 

引用元のニュース記事にも記載があるが、

実は批判された理由がもう一つある。

 

flumpoolは、20019年にリリースしたフォーストアルバム「What's flumpool!?」のテレビCMで「アイドルなのか。ロックなのか。どうでもいい。」とのキャッチコピーで、まさにアイドルのような"ヴィジュアル"を活かすプロモーションがなされていた。

 

加えて、ボーカルの「山村隆太」がドラマ出演をするなど、音楽以外の活動をしていたことも火に油を注ぐ形となり、批判が激化することとなった。

 

 

なお、現在のflumpoolは、初期に行ったプロモーションが原因なのか定かではないが、"アイドル"としてのイメージが定着してしまい、一部のロックリスナーからは「アイドルバンド」と揶揄されている。

 

 

では次の項目から筆者の考えを語っていきたい。

 

 

ロックバンドはアイドルより優れた存在なのか?

 

これについては「優劣はない」とはっきり断言できる。アイドルに限らず、演歌だろうがクラシックだろうが、音楽という物は等しく平等に評価されるべきだ。音楽だけでなく、その存在も然りである。

 

しかし実際は、ロックリスナーがアイドルを蔑むことは珍しい事ではない。特に若い世代ではそれが顕著だろう。

 

 

過去にこんな記事を書いた。

これはアイドルを蔑んでいる内容ではなく、「アイドルはロックではない」ことを主張したかっただけである。私は一貫して、アイドルの存在やその音楽性にケチを付けるつもりはない。

 

むしろアイドルソングというのは、一流のクリエイターが技術の粋を集めて制作しているので、クオリティは軒並み高い。多くのリスナーに聴かれるべき良質な音楽だと考えている。

 

もちろんアイドルが嫌いなら曲を聴かなければ済むことだ。テレビに映っているのが嫌なら観なければいい。ネットも同様。接するか否かは自分でコントロールできる。

 

人間は誰しも嫌いなものがあり、自分が嫌いなものはダメなものだと決め付けてしまう傾向がある。まずその考えを改めることが何よりも大切ではないだろうか。

 

嫌いなら嫌いで何も問題はない。ただし、自分が受け入れられなかっただけで、他の誰かはそれを愛しているかもしれない。なればこそ音楽に優劣を付けることはナンセンスである。

 

 

武道館でライブを行う価値

結論から言えば、興行を行うアーティストにとっては価値のある場所だろう。

 

「武道館でライブを行った」という実績は、単純に箔も付くし、活動をしていく上でステータスにも大きく影響してくる。 

 

 

 

あなたは日本武道館にどんなイメージを持っているだろう?

日本武道館

 

多くの人は、先述したように「ロックの聖地」だったり、「ロックバンドにとって憧れのライブ会場」という認識だと思う。

 

 

だが、そもそもの話になってしまうが、日本武道館というのは本来"武道"を行う場所である。「ロックの聖地」なんてものは完全に後付けだ。もちろん海外のアーティストも含め、武道館でライブを行いたいバンドは沢山いるし、特別な場所だと思う気持ちも分かる。私も長年ロックを聴いているので、そうした考えは当たり前に持っている。

 

 

では、アイドルが武道館でライブを行うと、武道館の価値を下げることになるのか?

 

答えは当然「ノー」である。

 

 

一度冷静になって考えてもらいたい。武道館といえども、所詮はライブハウスと同様、「ライブをおこなう場所」でしかないのだ。

 

 

とはいえ、誰彼構わずライブが出来る場所でもない。

 

日本武道館は小さなライブハウスのように、ちょっとした審査と、お金さえ払えば誰でもライブが出来るような場所ではない。他会場での実績や、スポンサーの有無、武道館サイドが提示する細かな条件をクリアしなければ興行できないようになっている。要するに人気も実績も一定の水準に達していなければ武道館でのライブは叶わない。

 

 

でもこれは、「ライブを行う場所」という点だけにフォーカスすれば、関係のない話である。「ロックの聖地」という肩書も、外部の人間が勝手にそう呼んでいるだけで、武道館サイドが自称しているわけではない。

 

ただし、武道館サイドも"特別な場所"だという認識はあるようだが、それはロックバンドだけじゃなく、"あらゆるアーティストにとっての特別な場所"という意味合いである。

 

 

だからアイドルが武道館でライブを行っても武道館の価値が下がることはないし、誰がライブを行っても同じように箔が付くのだ。

 

繰り返すが、日本武道館は本来「武道」を行う場所である。言ってみれば神聖な場所だ。よって、仮にアイドルのライブが原因で武道館の価値が下がるようなら、ロックバンドがライブを行っても同じように価値が下がらなければ辻褄が合わなくなる。

 

 

 

まとめ

いつもながらまとまりのない文章になってしまったが、ロックとかアイドルとか関係なく、フラットに物事を見ようぜってことが言いたかった。結果的に嫌いな物が出来てしまっても、それを事実として受け止め「嫌いな物は嫌い」とありのままを受け入れれば良い。今は受け入れられなくても、後に大好きになる事だってある。

 

そうすることで、自分の好きな音楽がより鮮明になるし、分け隔てなく接することで新しい感動に出会える確率も上がる。

 

私も完璧に出来ているわけではないから、今回の記事は自分への戒めとして書いた部分もある。改めて音楽との付き合い方を考える良いきっかけになった。

 

それではまた。

 

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