【解散の危機だった】NAMBA69 新メンバーko-hey加入後がかっこよすぎるんだが
NAMBA69とはHi-STANDARDの難波章浩がソロ活動していた際、サポートメンバーを務めていた二人と結成したパンクバンドだ。
読み方はナンバロックではなくナンバシックスティーナイン。(最初は何の疑いもなく"ナンバロック"だと思ってた)
ハイスタの大ファンである当時の私は、当たり前の流れでNAMBA69の音源を手に入れるわけだが、どうにも突き抜ける感じはしなかった。カッコイイことはカッコいんのだが、乗り切れないというか。ぶっちゃけ横山健のバンド「Ken Yokoyama」の方が好みだったと言える。
JESSE(RIZE)とコラボした曲は意外性もあり、久しぶりに楽しむことはできた。でも単純にジェシーがカッコよかっただけかもしれない。
ところが2017年4月5日にリリースされた「HEROES」というミニアルバムでNAMBA69の私の中の評価が一変したのだ。
- 生まれ変わったNAMBA69がカッコよすぎる
- NAMBA69が生まれ変わった理由
- 解散の危機にあったNAMBA69
- NAMBA69の新メンバーってどんな人なの?
- NAMBA69にko-heyが加入することで化学変化が起こった
- ko-hey加入前と加入後の楽曲の比較
- 生まれ変わったNAMBA69。今後の活躍に期待したい
生まれ変わったNAMBA69がカッコよすぎる
先ほど挙げたNAMBA69の「HEROES」というミニアルバムめちゃくちゃカッコいい。アルバムの内容は、湧き上がる衝動を纏った"音塊"が迫ってくる「ロックの初期衝動」が感じられる非常に勢いのあるサウンドになっている。
偉そうで申し訳ないが「難波さんまだまだやれるじゃん!」って思えた。
こう言うと熱烈なハイスタファンに怒られるかもしれないけれど(私も熱烈なハイスタファンだが)、ハイスタの新譜と比較してもNAMBA69「HEROES」の方が個人的には大当たりだった。
このHEROESという作品のおかげで、NAMBA69は「Ken Yokoyama」に匹敵するレベルにまで達した気がする(あくまで私の中でです)。ハイスタからそれぞれのソロ活動へ流れていったファンの多くは、正直なところ音楽性でいえば「難波章浩」より「横山健」派が多かったのではないだろうか。私は完全にそうだった。
健さんのソロは全部好きだけど難波さんのソロ(バンド含め)はいつも消化不良な感があったのだ。でも「HEROES」は違う。今までの私の考え方をすべて払拭してくれたすばらしいアルバムだ。
NAMBA69が生まれ変わった理由
私の中でNAMBA69の評価が180度変わった「HEROES」というアルバム。なぜこのようにNAMBA69は生まれ変わることが出来たのか?
答えは記事タイトルでネタバレしているが、NAMBA69が生まれ変わったのは"新メンバー加入"が大きな理由のようだ。それは難波さん自らがそう言っている。
↓こちらのインタビューにNAMBA69が変化した理由が書かれている。ぜひとも読んでいただきたい。
解散の危機にあったNAMBA69
先ほどのインタビューは読んでいただけたであろうか。
あの文中に衝撃的な一文があった↓
ぶっちゃけると、俺たち3人だった時、
このままNAMBA69を続けていくのかいかないのか
っていうところまで話は行ったんですよ。
つまりNAMBA69は「解散」もしくは「活動休止」の一歩手前まで来ていたというのだ。
そこへ新メンバーが加入することで新たな風が吹き、NAMBA69は危機的状況を脱することが出来た。それだけではなく音にも大きな変化が現れた。3ピースの頃よりも数段カッコよくなり完全に生まれ変わることができたのだ。
NAMBA69の新メンバーってどんな人なの?
NAMBA69の解散(活動休止)を救った新メンバー。いったいどういった人物なのか。
ギター・コーラスとして新しくNAMBA69に加入したのはko-hey(コーヘイ)という人物。実はある程度実績のあるプレイヤーだった。
ko-heyが過去に在籍していたのはARTEMAというバンド。邦楽ロックに詳しいリスナーなら名前くらいは知っている人もいるだろう。
ARTEMAはこんな音楽↓
「ARTEMA」がやっていた音楽はいわゆるピコリーモというジャンル(正確には「エレクトロニコア」などなどで呼ばれたりするけど、便宜上ピコリーモで)。洋楽だと「Attack Attack!」「Enter Shikari」なんかが特に有名。ちなみに海外では"ピコリーモ"とは呼ばれず「エレクトロコア」「トランスメタル」「レイブメタル」などなど呼称はさまざま。
Attack Attack!はこんな感じ
Attack Attack! - Stick Stickly
Enter Shikariはこんな感じ
邦楽ロックだと「Fear, and Loathing in Las Vegas」が特に有名。
Fear, and Loathing in Las Vegas「The Stronger, The Further You'll Be」
というわけで、そんな「ARTEMA」に在籍していたko-hey(コーヘイ)。彼がNAMBA69に加入することでサウンドはどうなったのか。次で語っていきたい。
NAMBA69にko-heyが加入することで化学変化が起こった
「ARTEMA」がやっていたピコリーモサウンドだがNAMBA69が出しているバリバリなパンクサウンドとは異なり、基本的にポストハードコアの要素が強い。
リフがパンクよりも数段ハードで、スクリームも大胆に導入されている。単純に音だけで言えばパンクよりもはるかに凶暴性のあるヘヴィな音楽性。
こうしたARTEMAのヘヴィな要素がNAMBA69のパンクとわかりやすく融合したことが生まれ変わった大きな要因だ。バンドという物は新メンバーの加入で多少音楽性に変化が観られるものだがNAMBA69のように劇的な変化をした例は稀ではないだろうか。
ko-hey加入前と加入後の楽曲の比較
↓ko-hey加入以前の楽曲
これはこれでもちろんかっこいいんだけどね
↓ko-hey加入後の楽曲
もはや同じバンドとは思えぬ
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さて比較して聴いてみてあなたはどう感じただろう?
ko-hey加入前と加入後のNAMBA69、具体的にどの辺りが変化したのか。とりえず目立った変化を挙げると
- メタリックなリフの追加
- スクリームパートを大胆に導入
この辺りになるだろう。
パンクでもメタリックなリフを使う時はあるが、それでもやっぱりパンクの場合はどこまでいってもパンクだなと感じるものだ。ところが先ほど観ていただいた「MANIAC」に関して言えば軽くパンクという概念を飛び越えている(どちらが上でということではなく)のではないだろうか。
元々難波章浩が生み出すメロディセンスの良さは誰もが認める所だ。その天才的なメロディに、いわゆるゴリゴリのバンドサウンドが組み合わさることで想像を絶するカッコよさになってしまった。
NAMBA69の楽曲に元々備わっていたメロディックパンクの要素は失われておらず、楽曲全体の適度なキャッチーさが保たれているため、訴求力も十分ある。これはもう新しいジャンルといってもいい。それくらい私の中では衝撃が走った。
こんな作品を一発目にリリース出来ていたらNAMBA69の立ち位置も現在とは変わっていたかもしれない。
ko-heyの加入した新生NAMBA69。彼が加入する前と比べてどちらが音楽的に優れているかなんてのは結局ジャンルの好みもある。純粋にパンクが聴きたかったというファンもいるだろう。それでも私は確実に「ko-hey加入後の今が良い!」と言い切れる。
生まれ変わったNAMBA69。今後の活躍に期待したい
インタビューを読むとko-heyの加入は楽曲製作だけでなくバンドの雰囲気にも良い影響を及ぼしたことがわかる。ko-heyはまさにNAMBA69の救世主と呼べる人物だ。
再びインタビューから抜粋。
先入観なしに、
NAMBA69は新しいバンドだと思って
飛び込んできてほしいですね。
難波章浩はこのように語っている。
ファンの多くがNAMBA69の変化に驚きを隠せないと思うが、難波章浩をはじめメンバーそれぞれがバンドの変化に一番驚いていて、同時に楽しんでいるように感じた。
応援しているバンドが楽しそうに活動している様はファンとしてこの上ない喜びだ。バンドが良い状況ならば、生み出す楽曲にも必ず良い影響を及ぼすだろう。
Ken YokoyamaとのスプリットCDでも健在さを見せつけたNAMBA69。
NAMBA69の今後から目が離せない。
ぜひ今の路線で頑張ってもらいたい。大いに期待してます。