【保存版】ミクスチャー(ラップ)ロック【16選】おすすめ邦楽バンド【日本】
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Dragon Ash、RIZEに代表される邦楽ミクスチャー(ラップ)ロックバンド。
以下のような記事からも近年「ミクスチャーロック」に元気がないことがわかる。
ミクスチャーロックという言葉が死語になりつつある - BASEMENT-TIMES
考えてみれば最近は「ミクスチャーバンドデビュー!」的な謳い文句もあまり見かけない。
ファンとしては寂しい気もするが、「ミクスチャーロック」が時流でないとしてもミクスチャーラップロック自体のカッコ良さは揺るぎないと信じている。
ということで、元バンドマンの筆者が厳選したミクスチャーロックバンドをいくつか紹介していきたい。
雑多にならべて紹介しても分かりにくいと思ったので、「ミクスチャーロック」を大きく三つのカテゴリーに分類してみた。
- オールドスタイルミクスチャー
- モダンラウドミクスチャー
- 判別不能ミクスチャー
上記のような感じで大まかに分けたが参考にしてみてほしい。
「それはここじゃない」など納得いかない部分もあると思うが、すこしでも見やすくなればと考えた結果なので目を瞑っていただきたい。
需要があれば今後追加するつもりだが、ラップを取り入れていないミクスチャーバンドは今回選んでいないのであしからず。
まず、ジャンルへの理解を深めてもらいたいので「ミクスチャーの意味や定義」など少し解説していきたい。
「そんなもんいらん!」という方は、目次から読みたい項目を選んでください。
- ミクスチャーロックとは?
- ミクスチャーロックの本来の定義
- おすすめのミクスチャー(ラップ)ロックバンド
- オールドスタイルミクスチャー
- モダンラウド(メタル)ミクスチャー
- 判別不能ミクスチャー
- おすすめミクスチャー(ラップ)ロックバンド まとめ
ミクスチャーロックとは?
音楽の定義というのは曖昧なのだけど、ミクスチャーロックというジャンルはそれが特に顕著かもしれない。
そもそも"ミクスチャー"という言葉というか概念自体が日本独自の物である。
和製英語でもあるため海外ではまったく通じない。
では、日本におけるミクスチャーロックとはいったいどういった概念なのか。
日本人が「ミクスチャーロック」と聞いてすぐに思い浮かべるイメージはロックなサウンドにラップを取り入れた音楽だろう。
誰もがイメージしやすいのは「Dragon Ash」だと思う。
厳密には「ラップロック」だけがミクスチャーではない。
しかし”ミクスチャー"というジャンル(スタイル)が日本で大流行した2000年代前半は、ヘヴィ&ラウドなサウンドにラップを取り入れたバンドが国内外で溢れかえっていたため誤った認識が広がってしまった。
ラップ・コア/ラップ・メタルなど、本来ならば所謂「ラップ・ロック」と呼ばれなければならないジャンルをミクスチャーロックと呼んでいたわけだ。
昨今の「ラウドロック」と同じような物だ。
そして、事態をさらに複雑化するこんなエピソードがある。
これも日本国内だけの話になるが、ミクスチャーというジャンル全盛時に「Red Hot Chili Peppers」はミクスチャーロックにカテゴライズされていた(今もそうかもしれないが)。
ちなみに一般的な認識としてレッチリはオルタナティブ・ロックに分類される。
さらに厳密にカテゴライズするなら「ファンクロック」「ファンクメタル」と呼ばれる音楽性だ。
「異なったジャンル同士をミックスする」
という、ミクスチャーの言葉の意味としては間違っていないのだが、やはりレッチリをミクスチャーと定めてしまったのは失敗だったと思う。
日本人にとってのミクスチャーイメージは
「ゴリゴリのサウンド+いかつい兄ちゃんがラップをしている」
程度のざっくりとした認識だったため「レッチリはミクスチャーです」と言われてもいまいち納得しないリスナーも多かった。
日本における「ミクスチャーロック」は上記のような経緯があったのだけど、個人的には多くの日本人が連想する「ゴリゴリサウンド+いかつい兄ちゃん」的なラップロックを鳴らすミクスチャーバンドが一番好きだったりする。
ミクスチャーロックの本来の定義
前項で述べたようにミクスチャーロックは少し難しい音楽と感じたかもしれないが、音楽性としては意外とシンプルだ。
レッチリの件でも触れたが、ロックに様々な音楽ジャンルを融合させた"ハイブリットな音楽"こそ、本来はミクチャーロックと呼ばれなければいけない。
要するに、複数の音楽ジャンルをミックスしていればそれは間違いなく「ミクスチャーロック」だ。
したがって、必ずしもヘヴィなロックサウンドである必要はないし、ましてやラップが入っていなくてもそれはミクスチャーロックと呼ぶべきだ。
ちなみに、スラッシュメタルの帝王「SLAYER」の音楽性はハードコアの影響も受けている。「ミックスする」という意味で捉えるなら、日本では広義の「ミクスチャー」に該当するかもしれない。
前置きが長くなってしまった。
ではいよいよ新旧織り交ぜた邦楽ミクスチヤー(ラップ)ロックバンドのおすすめを紹介していこう。筆者の独断で選んだ名曲/名盤も併せて参考にしてみてほしい。
おすすめのミクスチャー(ラップ)ロックバンド
オールドスタイルミクスチャー
古き良き「ラップ+ロック」という誰もが連想しやすい典型的なミクスチャーサウンドはこのカテゴリーに分類した。
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YKZ(ワイ・ケー・ズィー)
1996年結成。2000年代初頭に活躍したミクスチャーバンド。
かつては「ヤクザキック」という名で活動。
私が日本一カッコいいミクスチャーだと布教して回っているバンドだ。
YKZの良さは何といっても演奏の上手さ。
基本的にヘヴィなサウンドを主体としているが、メタル、ファンク、パンクなどを巧みに混ぜ合わせたまさに日本の「ミクスチャー」といったサウンドを聴かせてくれる。
アグレッシブなラップにもキレがありどの曲も圧倒されるだろう。
何より声が男前だ。
YKZはベースのテクニックも凄まじいのでぜひ意識して聴いてみてほしい。
全ての要素が高い次元で融合しており、極めて完成度の高い楽曲を数多く世に送り出した。
にもかかわらずなぜ大きく売れなかったのか不思議でたまらない。はっきり言って過小評価されているので、もっと聴かれるべきバンドだと思う。
ちなみに、その音楽性から"和製「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン」"と呼ばれていたこともある。(歌詞に政治的なメッセージはありません。あくまで音楽性です)
筆者もレイジは狂ったように聴きまくったが、総合的に評価するならYKZの方が好きだ。
彼らは残念ながら2004年の春に活動休止してしまった。いつか復活してくれと密かに願っている。
メジャー1stアルバムは今聴いてもまったく古臭さがないし良曲ぞろいの名盤だ。
ミクスチヤー好きは死ぬまでに絶対聴いてほしい。
山嵐(ヤマアラシ)
山嵐といえば超メジャーバンドで、私などが今更紹介するまでもないが、邦楽ミクスチャーといえばやっぱり外せないということで選出。
現在はwikiからリンクが貼られていた公式サイトが閉鎖されており表立ったニュースもないので、少し元気が無い印象だけれど実はまだまだ現役バリバリです。
山嵐は1996年に結成の大ベテラン。
2015年に元THC!!のKAI_SHiNEが加入し現在は7人で活動中。
音楽性はロック/メタル/ヒップホップを融合させた、誰もが思い浮かべる所謂ミクスチャーサウンドを鳴らしている。
山嵐と言ったらまずはこれは外せない
2018年現在の最新作「RED ROCK」収録ナンバー↓
最新作でも良い意味で音楽性は全く変わっていないけれど、年々グルーヴは強靭になっていて相変わらずカッコいい音を聴かせてくれている。
山嵐みたいなバンドを見ていると"変わらない良さ"というものは確実にあると実感できるね。ミクスチャーファンとしては頼もしい限りだ。
2019年に発売した山嵐のセルフカバーアルバム。
これがめちゃくちゃおすすめ!
新旧様の人気曲が最新の山嵐サウンドとして生まれ変わっています。
一部を除きアレンジ自体は大きく変わっていないので古参ファンも安心かと。
セルフカバーはオリジナルテイクを超えられないものが多いけれど、このアルバムはそんな心配無用です。
あと歌詞がオリジナルと変化している部分が何箇所があるので、それを探すのも楽しいかも。
SABANNAMAN(サバンナマン)
2012年1月結成の4人組バンド。
古き良きファンキーなミクスチャーサウンドを聴かせてくれる。
2018年現在で平均年齢26~7歳程度だと思うのだが、若手の中では抜群の演奏技術でフジロックにも出演を果たした実力派。
単純に聴いていて気持ちの良いバンドです。
何回聴いても飽きない楽曲センスは若手の中では突出している。
HAWAIIAN6が立ち上げたレーベル「IKKI NOT DEAD」に所属しているのも頷ける。
SABANNAMAN 【MV】 Jesus My Teacher
レッチリやレイジっぽいと各所で言われているように、ミクスチャーの王道ともいうべきサウンド。とはいえただの模倣で終わっているわけではなく、日本人特有のポップさも随所に感じられる。
当時を知らないキッズには新鮮に映るはずだし、ミクスチャー大好きなおじさまにも訴求できる稀有なバンド。
これなんてレイジっぽくて悶絶モンですよ
レッチリっぽい邦楽バンドといえば私の中で「FUZZY CONTROL」なのだが現在活動休止中なのでSABANNAMANの登場は非常にうれしい。SABANNAMANがもっと活躍してミクスチャームーブメンントが再び訪れるのを期待したい。
私はこんなバンドをずっと待ってたいた
ROS(ロス)
- HIROKI(Dragon Ash)
- 来門(smorgas)
- U:ZO(ex RIZE)
- KOMAKI
ミクスチャーロック好きにはおなじみのメンツで構成されたリビングレジェンドバンド。
2016年末より密かにライブ活動を開始する。
その際はSNSを活用せず、メンバー自らがフライヤーを配りそこから口コミ等で情報が広がっていったようだ。
そうした水面下での活動がいよいよ実を結び
2017年10月に1stミニアルバム「THE REST OF SOCIETY」をリリース。
そのサウンドは「Rage Against the Machine」を彷彿とさせる、まさにあの頃のバキバキでブリブリなミクスチャーロックサウンド。そこに来門の高速マシンガンラップが暴れまわる。どう転んでも、そこにはカッコいい音しか生まれようがない。
ここまで愚直に往年のミクスチャーをやってのけるバンドは、現在の邦楽ロックシーンを見渡してみても希少であり貴重な存在ではないだろうか。
歴戦の強者ならではの圧倒的なクオリティを誇る楽曲群。
ぜひこの路線で突っ走ってもらいたい。
ROSの初期衝動が詰まった衝撃の1stミニアルバム
ライブを繰り返し、より強固になったバンドアンサンブルが楽しめる1stフルアルバム
CRAZY N' SANE(クレイジー・イン・セイン)
SLIPKNOT主催のロックフェス『KNOTFEST JAPAN 2016』のラインナップに突如選出され、同年1stシングルをリリースし活動を開始した。
メンバー全員が黒いツナギにウサギの覆面姿という謎多きミクスチャーバンド。
活動実績及び結成年度等、詳細なデータは一切不明である。
某掲示板等で「メンバーにHER NAME IN BLOODのほとんどが参加している」とか、「RIZEとハーネームの混成」なんて書かれていたけど真相は分からずじまいだった。
2020年に久しぶりに活動再開したと思っていたらメンバーが替わっており、以前はいなかった女性ボーカルが増えていたがそれも誰なのかわからない。
サウンドは先ほど紹介したROS同様、「ミクスチャーロック」としてはかなり分かりやすくてシンプル。
あの頃のニューメタルを再現したド直球のミクスチャーバンドといえる。
ズバリいってしまえば「LIMP BIZKIT」。逆にリンプが好きなら絶対にハマる。
このサウンドは、おそらくニューメタル世代のメンバー達が、ひたすら好きなことをやってみましたという感じだ思う。その完成度の高さは当時を知るリスナーなら問答無用で懐かしいだろうし、キッズには新しい音楽として刺激的に映るはず。
奇をてらったことはしていないけど、かなり好みでかっこいいバンドです。
NYF(ニフ)
2005年に福岡で結成。
古き良きニューメタル/ラップメタルの影響が色濃く出たサウンドが武器。
アメリカンロック好きなメンバーがいるということでオールドスクールなフレーズも随所で聴くことが出来る。
全体的に無骨で男臭い音楽性だが、特筆すべきはKing AJ(Vo)のハスキーボイス。
THE MAD CAPSULE MARKETSのKYONOに影響を受けたという彼の声は、ラップメタルとの相性が抜群だ。
NYFのおすすめ盤は『Flowers Valley』。こちらは3曲入りのシングルになるのだが、ミクスチャーバンドとしては珍しいロックバラードをはじめ、三者三様のバラエティに富んだ作風でNYFの魅力が凝縮された一枚になっている。
モダンラウド(メタル)ミクスチャー
"モダンラウド"なんて言葉があるのか分からないが、ずばり「今っぽいヘヴィでラウド音」を鳴らしているバンド。曖昧だがなんとなく理解してほしい。
海外ではメタルコア、ジェントをはじめとするモダンメタルとラップを融合させたバンドはかなり活躍しているけれど日本はまだ少ない印象。
日本で流行るのはもう少し先なのかもしれないが、個人的にはこのカテゴリのバンドが増えてくれることを期待している。
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Xmas Eileen(クリスマス・アイリーン)
2016年メジャーデビュー。
このバンドかなり変です。
ツインボーカル、ギター、ベース、ドラム、DJ、パフォーマー、のステージメンバー7名全員が「No name」で名前がついていない。
名前が無いはいいけど、ボーカルが二人いるからその辺はどうするのかと思ったら、右側に立っているボーカルは「ボーカル右」左に立っている方は「ボーカル左」と呼んでいるようだ。
メンバーはこれだけでなく、コンポーザー2人、映像、アートワークを手掛けるメンバーを含んだクリエイター集団として総勢11名で活動している。
これだけの情報を見るとかなりキワモノバンドの臭いがするが音の方はかなりの本格派。
実際どんな音楽性なのか?まずはMVをご覧あれ
トレンドを押さえた相当に作りこまれた楽曲である。
オリジナリティという点では再考の余地はあるが、ラウドロックを基本にメタルやEDMを取り入れていてなかなか面白いバンドだと思う。
KNOCK OUT MONKEY(ノック・アウト・モンキー)
2001年兵庫県にて結成。
メンバーチェンジを繰り返し2009年に現在のメンバー四人となる。
ボーカルのw-shunは当初ギターだったが、ボーカルが抜けたためボーカルも担当するようになったようだ。
音楽性は現代的なラウドロックが基本になっており、メタル、エモ、ハードコア、ヒップホップ、レゲエなど何でもござれの生粋のミクスチャーロックバンド。
KNOCK OUT MONKEYはバンドを始めるきっかけのひとつに「ROTTENGRAFFTY」の名前を挙げている。
たしかに両バンドはどことなく似ている部分がある。音楽性以前にw-shunとNAOKI の声質も似ている。
そしていずれも『ダサかっこいい』という特徴がある。
筆者は「ダサかっこいい」音楽が大好物だ。
近年ではDA PUMPのU.S.Aがダサかっこいいということで流行したけど、個人的にあれはダンスも含めて単なるダサい曲。
楽曲自体は好きなので「ダサいけど好きな曲」という評価になるが決してカッコよくはないと思っている。この辺りの感覚は人それぞれということが言いたかった。
それを踏まえてノクモンのおすすめ曲を聴いてほしい
やっぱりどこかダサい。もちろんセンスあるバンドだし普通に聴けばカッコいいのは間違いない。だが随所で感じさせるそこはかとないダサさが琴線に触れてくる。
この楽曲が収録されたアルバム「BACK TO THE MIXTURE」はタイトルでも表現されているように、ミクチャーの原点回帰をテーマに楽曲が制作された。
サウンド自体は、KNOCK OUT MONKEYのメンバーが見てきた90年代後半以降のいわゆる「ミクスチャーサウンド」の再現と言ったところだろうか。2000年代初頭頃までのミクスチャーが好きなら気に入ってもらえると思う。
PRAISE(プレイズ)
2013年結成。「東京ミクスチャー」というスタイルを掲げ2021年現在も精力的に活動中。
PRAISEは、メンバーがかつて在籍していたバンドのジャンル、過去の音楽経験が全く異なるの点が面白い。
基本的にラウドなサウンドであるが、オールドスクールなラップメタル/ラップコアをはじめ、ジャズ、メロディック・パンク、ポスト・ハードコアなどをPRAISEのフィルターを通すことで個性的なサウンドとして昇華させている。
Yuta Kobayashi(Vo)は以前クラブでラッパーとして活動していた過去があり、本格的なラップが楽しめるのもPRAISEの魅力だ。
意外と新鮮だったのが、曲によっては言葉を詰めこまないラップを披露すること。
個人的に、まくしたてるラップは凄いと思っていたのだが、ラッパーによっては言葉を詰める方が簡単なんだそうだ。こういったエピソードからもYuta Kobayashiのラップが本格的だということが分かる。
おすすめアルバムはこちらの「NEXTAGE」。全7曲とボリュームはないが完成度の高いミクスチャーサウンドが味わえる良盤だ。
判別不能ミクスチャー
独自の音楽性を持った個性的なミクスチャーバンドはこのカテゴリーです。
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scratch 4 jagger(スクラッチ・フォー・ジャガー)
scratch 4 jaggerはビックリするほど知名度が低いが、個人的にかなり好きなバンド。
彼らは2000年初頭に活動。
メタル、ラウド、ヘヴィロック、ファンクなどヘヴィなサウンドの上を縦横無尽に暴れまわる伸びやかなボーカルが特徴。あとギターが何気に上手い。
scratch 4 jaggerは当時のミクスチャーバンドとしては珍しく、楽曲によってはしっかりとしたギターソロを完備しているのが特徴で、他のミクスチャーバンドとうまく差別化出来ていたように思う。
後にFUNKY MONKEY BABYSも所属する大手レコード会社の「ドリーミュージック」からデビューしたのだがいかんせんパッとしなかった。
ポテンシャルはかなり高かったし、ブームの最中だったと思うがほんとに何で売れなかったのか。埋もれるにはもったいないバンド。2008年解散。
ボーカル星谷大介は現在「GREEN SCAPE」というデジタルロックバンドで活動中。
GREEN SCAPEオフィシャルWebサイト|グリーンスケープ公式
おすすめは初期衝動が詰まった1stアルバム。やっぱり何だかんだ1stアルバムは名盤が多いよね。
HAKAIHAYABUSA(ハカイハヤブサ)
まずHAKAIHAYABUSAってバンド名がカッコよすぎ。
2002年に結成されたレゲエパンクバンド。
元々はスカパンクをやっていたのだがメンバーチェンジなど紆余曲折を経て現在の音楽性にたどり着いた。
HAKAIHAYABUSA "Love Reggae Music"
レゲエパンクといっても実際の曲は限りなくレゲエに近いので「レゲエ」という音楽に触れたことのないリスナーはHAKAIHAYABUSAをレゲエ入門として聴いても問題ないと思う。
基本的にゆる~いピースフルな楽曲ばかりなので、のんびり過ごしたい午後のひと時などに最適。
SPARK!!SOUND!!SHOW!!(スパーク・サウンド・ショウ)
スサシの愛称で親しまれる大阪の4人組バンド。
フジロックにも出演経験がありその実力は折り紙付き。
当初はパンクな乾いた音にラップを乗せ、サビではポップなメロディを唄うスタイルだったが、メンバーチェンジでシンセサイザーが加わり、よりミクスチャー然としたサウンドとなった。
スタイルは変わってもポップさは削がれていないのでどの時代の楽曲も基本聴きやすい。
この曲も好き
やりたいことを全部詰め込んだむっちゃくちゃなアルバムだけど、ポップさは相変わらずなので何度でも聴けてしまう一枚です。
The John’s Guerrilla(ザ・ジョンズ・ゲリラ)
2004年に結成された5人組バンド。
60年代後半の実験性に富んだサイケデリック・ミュージックをルーツにしながら今日的な感覚も併せ持ったかなり独創的な楽曲が持ち味。
「ガレージxサイケ」と形容されるその音楽性は「懐かしいのに圧倒的に新しい」という未曽有の感動をリスナーに与えてくれる。
The John's Guerrilla/ FIGHT BACK
この曲もおすすめ
変幻自在のサウンドで何度聴いても飽きないアルバム。個性的な音を求めているならハマると思います。
INNOSENT in FORMAL(イノセント・イン・フォーマル)
「ガレージロック×ヒップホップ」というありそうでなかった新世代ミクスチャーラップロックバンド。
特異なヴィジュアルとコンセプトから「和製Gorillaz」とも呼ばれ、一部で話題になっていたらしい。詳しくはwikiをご覧ください。
ガレージロック以外にも、ブルース、ハードロック、シティポップなど曲によって様々なジャンルをクロスオーバーし、INNOSENT in FORMALにしか成し得ない唯一無二のミクスチャーロックを鳴らしている。
2017年からの活動ということで、まだ知名度は低いのだが今後が非常に楽しみなバンドである。
2020年現在シングル2枚、ミニアルバム2枚とリリースはまだ少なめ。
ミニアルバムはどちらもカッコいいけどより洗練された印象の2ndミニアルバムがおすすめ。
MADALA(マダラ)
古き良きミクスチヤーサウンドを思い起こさせる新世代ラップロックバンド。
モダンなサウンドxラップの、いわゆる「ニューメタル」然とした楽曲が目立つのだが、過去の焼き直しにとどまらず、現代版ニューメタルとしてブラッシュアップされたサウンドを聴かせてくれる。
私がMADALAにもっとも惹かれた部分は、繊細なギタープレイである。
ラウドロックをベースとしたミクスチャーバンドは、大味なアレンジがほとんど。
しかしMADALAのギタープレイは長めのギターソロや哀愁漂うブルージーなフレーズで聴かせるパートが存在するなど、他バンドとは一線を画している。
一聴して目立ちにくい部分だがこれはかなり個性的なサウンド。
個人的に今かなり注目しているミクスチャーバンドである
MADALAのおすすめは、4曲入りのこちらの1stEP。
これを聴けばMADALAがどんなバンドなのか概ね理解できると思います
FINAL FRASH(ファイナルフラッシュ)
元the telephones 松本誠治 長島涼平が中心となり2016年3月結成。
変幻自在のミクスチャーサウンドに「フリースタイルダンジョン」でもおなじみのDOTAMAのラップが暴れまわる。
各分野のエキスパートが集まった高いスキルを誇るミクスチャーバンド。
DOTAMAのラップは好みが分かれそうだが、唯一無二なのは間違いない。
その卓越した存在感でFINAL FRASHを牽引する姿は理屈抜きにカッコいい。
私自身、元々DOTAMAは好きで聴いていたのだが、個人的に彼のラップはバンドサウンドと相性がいいと思う。
メディアでは「HIPHOPバンド」と紹介されることもあるが、ファンキーで個性的なサウンドは純粋なロックバンド好きにもおすすめである。
FINAL FRASH FESTIVAL [ FINAL FRASH ]
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おすすめミクスチャー(ラップ)ロックバンド まとめ
ということで、ミクスチャー(ラップ)ロックバンドを厳選し紹介してきたがいかがだっただろう。一組でもお気に入りが見つかっていたら幸いだ。
かつての勢いはないものの、新たな才能が続々と産声を上げているミクスチャー(ラップ)ロックの世界。
Suchmosのおかげで今頃アシッド・ジャズに注目が集まっている日本の音楽業界だが、ミクスチャーロックも強烈な新人が登場すればまた息を吹き返すかもしれない。
ロックリスナーは年々増え続けていると言われている。
かつて隆盛を極めていたミクスチャーロックをまったく知らないビギナーも比例して増えているとは思う。
ミクスチャー未体験のリスナーが、ゴリゴリしたラップロックを聴いた瞬間どんな感想を抱くのか。
若かりし頃の筆者のように
「なんかよくわからんけどヤバそうだしカッケー」
と思ってくれるだろうか。
刺激の強い音楽ばかりが溢れているので、琴線に触れないかもしれない。もしくは「ラウドロック」でひとまとめに扱われてしまう恐れもある。
そうならないためにも現存しているミクスチャーバンドには大いに頑張ってほしい。
極悪サウンドで新世代リスナーを取り込み、シーンをあの頃のように盛り上げていってもらいたい。
気になるバンドがあれば随時追加していく予定なのでよろしくお願いします。
それではまた。
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