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ラウドロックとは?その定義や起源をwikiより超詳しく初心者にもわかりやすく解説してみた

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ここ数年一気に知名度を上げてきたラウドロックというジャンル。

 

あなたや周囲も、普段からバンドの話題を出す際は"ラウドロック"という言葉を使っているとは思うが、はっきりした定義というのが非常に曖昧なジャンルである。

 

 

したがって、人それぞれでラウドロックに含めるか否かの基準も曖昧になっており、ジャンルにこだわるリスナー間の衝突の原因にもなっている。

 

 

 

そこで今回は、なるべく初心者の方にも判りやすくラウドロックとは何ぞやということを語っていきたいと思う。

 

 

ラウドロック初心者の方は、

最後の「注意点」になるべく目を通しておいてください。 

 

 

 

ラウドロックの起源

 

ラウドロックというジャンルがいつ誕生したのか定かではないが、wikipediaを見ると90年代から活躍している海外バンドのいくつかが含まれていることから、その誕生は90年代の何処かと見て間違いないと思う。

 

ラウドロックの誕生を90年代後半と断定しているサイトもあったが、根拠となるソースが全く記載されていなかったので鵜呑みにしない方がいいかなと。

 

 

ラウドロックはどこで生まれた?

意外かもしれないが、ラウドロックここ日本で生まれたジャンルの概念である。

 

そしてミクスチャー・ロック」「モダン・ヘヴィネス同様に和製英語

 

 

したがって、ラウドロックというのは、

基本的に海外で通用しないジャンルのカテゴリーなのだ。

 

一部メディアでは海外でも多少浸透していると書かれているが、海外の場合はもっと細かなジャンルでカテゴライズする傾向にあるので、いずれにせよラウドロックという言葉自体が海外の一般リスナーにまで浸透しているとは考えにくい。

 

 

 

ラウドロックとはどんな音楽性?定義は? 

まずラウドを直訳してみよう。

高い、大声の、音が高い、騒々しい、熱心な、うるさい、(…に)熱心で、うるさくて、派手な、けばけばしい

出典:Weblio英和辞書

 

なんだかいろいろな意味が出てきたが、早い話ラウドは「うるさい」ということ。

 

そこにロックをくっつければいので

「うるさいロック」というのがラウドロックの言葉としての意味である。

 

 

だからと言ってこのままラウドロックの定義に当てはめてしまったら

「うるさいロック」すべてがラウドロックにカテゴライズされてしまい

それこそ大変なことになる。

 

 

そうならないために、ラウドロックと定義するにはいくつか指針が必要になる。

そこで、初心者リスナーでも比較的判断しやすいことを条件にいくつか挙げてみた。

 

●ラップが入っている

●グロウル/ガテラル/スクリームなどいわゆるデスボイスを使う

●ギターの音が最も目立っておりヘヴィなリフが特徴 

●サビがメロディア

●激ロックに掲載されている

 

 

 

ではそれぞれを詳しくみていこう

 

ラップが入っている

日本人になじみのある言葉で言えばミクスチャーロックになるが、その中でもラップメタルラップコア等のバンドがこれに該当する。

 

 

わかりやすい一例

ROTTENGRAFFTY – 「PLAYBACK」

 

 

グロウル/ガテラル/スクリームなどいわゆるデスボイスを使う

これは一番分かりやすい特徴かも。

初心者リスナーさんでも曲を聴いたら一発で分かると思う。

 

ちなみに「デスボイス」という呼称は日本でしか使用されない。

音楽オタク相手に使うとバカにされるのでやめておこう。

 

 

わかりやすい一例

SiM - KiLLiNG ME

 

ギターの音が最も目立っておりヘヴィなリフが特徴 

ラウドロックといえば、暴力的なギターサウンドである。

イントロのリフに始まり、曲中も常にうるさいギターが鳴っていることが多い。

 

基本的にダウンチューニング(重い音が出るようにギターの弦を調節すること)でプレイするため全体的に尚更ヘヴィな音になる。

 

わかりやすい一例

 

 

サビがメロディア

ラウドロックは基本的に演奏もボーカルもうるさくて、

興味のないリスナーにしてみたら極めて耳障りな音楽である。

 

だが、サビだけは綺麗なメロディを歌っていることが多い。

 

AメロBメロでどれだけデスボイスで叫んでいようが、ラップでまくし立てようが、

ラウドロックの楽曲はサビだけ異常にメロディアだ。

 

言い換えればサビメロが「エモい」ということ。 

 

わかりやすい一例

coldrain - The Revelation

 

 

 

激ロックに掲載されている

冗談に聞こえるかもしれないが「激ロック」に掲載されていれば、高い確率でラウドロックバンドである。

 

自分がよく聴いているバンドがラウドかどうか判断できない時は、激ロックにアクセスして右サイドバーの最上部に検索窓があるのでそこから調べてみよう。

 

 

簡単に解説してみたが、以上の要素がラウドロックを形成する上で基本的な部分になる。もちろんラップがないバンドや、曲によってはディストーションギターが鳴っていなくともラウドと呼ばれる。その他の項目も挙げていけばキリがないが、ザックリとした指針として覚えておいてほしい。

 

 

ラウドロックで区別する際の注意点

ラウドロックは日本が生んだロックのいちジャンルということはお伝えしたが、そもそもラウドロックは、厳密には音楽性を表したジャンルというわけではない。

 

 

どちらかといえば「邦ロック」の分け方に近いと思う。

 

 

邦ロックの定義についてはこちらで詳しく解説しています

 

似たような音楽性、雰囲気のバンドを

無理やり一つにまとめて呼んでいるような側面もある。

 

 

たとえば「coldrain」「SiM」は大人気のラウドロックバンドだが、

厳密な音楽ジャンルで分けた場合、両者の音楽性は全く違う。

 

 

 

これは現在の音楽業界の状況もあるかもしれない。

 

レコード会社がバンドを売り込むために、

無理矢理ラウドロックにねじ込んでいるパターンである。

 

 

今はただでさえ音楽が売れない時代である。

 

 

そんな時代だからこそ、ラウドロックと言って売り出せば、

ロックに詳しくないリスナーは飛びつきやすくなるからだ。

 

 

たとえば、coldrainが「メタルコアだ ポストハードコアだ」といって今も売り出していたら、ここまで売れていなかったかもしれない。

 

昨日今日ロックを聴き始めた初心者が、いきなりメタルコアだと言われても音楽性が連想できないし、結局購買に繋がりにくくなる。だったら流行っているラウドロックバンドということにしてしまえば初心者にも分かりやすい。

 

業界全体でラウドロックのムーブメントに乗っかったというのは十分考えられる。

 

 

 

だから、完全に音楽ジャンルとして捉えるんじゃなくて、

一種のムーブメントとして「ラウドロックという現象」と認識した方が良い。

 

さらに数年たてば音楽性と共に確固たるジャンルに成長するかもしれないが、

現状では「似たようなバンドを何となくラウドロックと呼んでいる」

というくらいの認識が丁度いいのではないだろうか。

 

 

それではまた。

 

 

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