【邦楽編】2018年 1月~6月マイベストソング11選
2018年も半分終りましたが、半年間でたくさんの名曲に出会えたことは音楽を愛するものとして非常に喜ばしい限りです。
というわけで上半期を振り返り、個人的に印象に残った、もしくはヘビロテしたと思う楽曲を紹介していきたいと思います。
2018年にリリースされた作品だけではなく単純に今年手にした音源から抜粋していますので多少古い楽曲も含まれますがご了承ください。
これから挙げる曲たちが一曲でもあなたのお気に入りになれば幸いです。
【邦楽編】2018年 1月~6月マイベストソング11選
ROTTENGRAFFTY「寂寞 -sekibaku-」
2018年にリリースされたROTTENGRAFFTY5年ぶりのNewアルバム「PLAY」収録。
ロットンの王道ともいうべき叩きつけるように叫ぶボーカリゼイションや疾走するギターをはじめアルバムを心待ちにしたファンの誰もが納得するであろう完成度の高いナンバー。
特にサビのメロディはかつてないほどエモーショナルでライブの定番になるであろうロットン渾身の名曲。最新型のROTTENGRAFFTYを存分に堪能することが出来る。
本当にこのアルバムは良く聴きました。
ワルキューレ「Walkure Attack!」
正直アニメ本編は微妙だったマクロスΔですが、ワルキューレは音楽性に惚れて死ぬほどハマりました。
この曲はワルキューレのデビューアルバムに収録されたスピード感のあるナンバー。
ワルキューレは様々な音楽ジャンルに挑戦しているユニットだが、この曲のサビは完全にメロディックスピードメタルの要素を持ちあわせており爽快感が心地よい。
それ以外の部分もメタルの匂いがプンプンするのでワルキューレはボーカルに抵抗がなければガチメタラーにもおすすめ。
特筆すべきはメインボーカルJUNNAの歌唱力。
レコーディング当時14歳というのが信じられないほど。
ワルキューレはアニソン歌手で一応アイドルという触れ込みだが、ここまで歌えるシンガーはアニソン界はもちろんJ-POP全体を見渡してみても中々お目にかかれない。化け物。
小林太郎「Jaguar」
若き天才「小林太郎」が自主レーベルからリリースしたEP「SQUEEZE」収録。
ハードロック、グランジサウンドを基調とした「これぞ小林太郎」という漢臭いナンバー。
イントロでのキレのある乾いたギターのカッティングが心地よい。おなじみの小林太郎のディストーションボイスが縦横無尽に暴れまわる。特にテクニカルなプレイは登場しないがシンプルゆえ飽きの来ない上質なロックナンバー。
小林太郎については過去の記事でいろいろとアツく語っているのでぜひ読んでいただきたい
AA= 「ALL ANIMALS ARE EQUAL (re:Rec)」
THE MAD CAPSULE MARKETSの上田剛士率いる「AA=」活動10周年を記念しリリースされた再録アルバム「(re:Rec)」に収録。
AA=のバンド名の由来にもなったジョージ・オーウェルの小説「動物農場」に登場する言葉“All Animals Are Equal”からインスピレーションを受けて作られた楽曲。
基本的なアレンジは再録前と変わらないがバンドスタイルによる1発録りに近い形でレコーディングされているためデジタルな印象が薄れライブ感が増した。
そのためボーカル白川貴善の息づかいなどがリアルに収録され、その他の楽器の音もより鮮明に生々しく迫ってくる。特にドラムの音がクリアになったのでリズミカルな原曲の良さが際立つナイスなサウンドプロダクション。
再録前に比べ音圧が多少下がった印象を受けるがライブ感を重視した結果だろう。
アルバム全体を通してそうした傾向があるため好みが別れるだろうが楽曲の良さは保証できるので及第点以上のアルバムであることは間違いない。
AA=は以下の記事でお勧め曲を紹介していますのでぜひ
NAMBA69「MANIAC」
3ピースだったNAMBA69が新メンバーを加え4ピースなった後、リリースされた「Heroes」収録ナンバー。
NAMBA69がもともと持っていたメロディックハードコアの成分に、新メンバー「ko-hey」がもたらしたポストハードコアの要素が混ざり、1+1=100000くらいになった曲。
「メロコア meets ポストハードコア」という邦楽ロックではいままでありそうでなかったジャンルに変貌しており、この路線で突き進んでもらえたら今後が非常に楽しみ。
難波章浩のボーカル、メロディは変わっていないのにギターサウンドやアレンジのおかげで凶暴性が何倍にも増しているという点が非常に面白い。パンクの軽さが完全になくなり全く別のバンドに生まれ変わった。
こいつは名盤ですよ
NMABA69については過去記事で熱く語っていますのでぜひ↓
チリヌルヲワカ「極楽浄土」
元GO!GO!7188のユウ率いる3ピースバンド「チリヌルヲワカ」2018年リリースの9thアルバム「ノンフィクション」収録。
まずタイトルに「極楽浄土」と付けるセンスがぶっ飛んでいてたまりません。
もはやジャンル名「チリヌルヲワカ」と呼んでも差し支えないほど独自の世界を構築しているバンドだが、今回も例外ではなく非常に個性的な楽曲となった。
ベースの心地よいフレーズから始まり、ギターのファンキーなカッティングで一気に曲の世界観に引き込まれる。
曲全体を支配するベースのうねりが秀逸で、ギターアレンジがシンプルゆえ一層際立って聴こえた。シンプル過ぎるドラムは一聴すると味気ないが、曲の持ち味を最大限生かすベテランの技が随所に光っている。
全体的に音数は少なめだが、無駄な音が一切ない潔さも曲のカッコよさに繋がっているのではないだろうか。
個性的なメロディを歌うユウのボーカルは相変わらず素晴らしい。
チリヌルヲワカの楽曲は皆そうなのだが、この「極楽浄土」も彼女にしか歌えないだろう。ここにきて表現力がひとつ上のステージに上がった気がする。本当に気持ちの良い1曲。
チリヌルヲワカならびにボーカルのユウに関しては別の記事で語っておりますのでぜひ
HINTO「DREAMdeath!」
HINTO(ヒント)は元SPARTA LOCALSの安部コウセイ率いる4ピースバンド。
というかスパルタローカルズなんて今どき誰も知らないかもね。
2003年メジャーデビュー。2009年に一度解散して2016年に再結成。
それはそれはかっこいいポストパンクバンドです。
特に売れた曲はないので代表曲のひとつであるこちらを
今回紹介したい「DREAMdeath!」という楽曲はHINTOにしては珍しくメタリックなリフで展開される曲でその意外性からヘビロテしていた楽曲。
フルで紹介したかったのですがMVがなく、30秒しかお聴かせできないのが非常に残念。
ちなみにいつものHINTOはこんな感じ↓
HINTOのサウンドはジャンル的にいうと何処にも属していないので、広義の「オルタナティブロック」になるのだろうが、この曲でメタル要素を持ってきたことは正直びっくりした。
とはいっても終始メタルというわけではなく曲の中盤はテンポダウンしたオルタナティブな顔も見せるなど、いろいろな表情が一曲で楽しめる。ボーカルの安部コウセイがあえて無感情で唄ったというボーカルパートも聴きどころ。
邦楽ロック界で類似したサウンドを探すのが難しい、唯一無二で非常に個性的な孤高のバンドです。HINTOは全曲おすすめなので機会があればぜひ聴いてみてください。
GOING UNDER GROUND「超新星」
過去に武道館公演を行うなど一世を風靡したGOING UNDER GROUND。
最近はすっかり元気がなくなってしまった感があるが、ボーカル 松本素生の才能はまだまだ枯れていません。
この曲は全盛期の頃のキラキラした輝きはないけど、誰もが口ずさめるメロディは健在で、そのセンスは相変わらず見事です。耳の肥えた邦楽ロックリスナーにも自信を持ってお勧めできるバンド。
無駄な音が一切なく松本素生の歌を活かすこれ以上ないアレンジ。GOING UNDER GROUNDの王道ともいえる"聴きやすさ"にこだわった非常にポップな1曲。
あえて悪く表現するなら、いつもと変わらないゴーイングなんだけど変わらない良さってあると思います。
これがプロの技。安心して聴けます。
Nothing's Carved In Stone「Stories」
2018年結成10周年を迎えたNothing`s Carved In Stoneが,
1年2ヶ月振りにリリースした9th Album「Mirror Ocean」に収録。
イントロで耳に飛び込んでくる個性的なフレーズが、一度聴いたら忘れられないインパクト抜群なナッシングスらしい1曲。
この曲はイントロのギターフレーズに惚れ込んで、半ば中毒状態で本当によく聴いていました。生形真一は突飛なフレーズを多用するけど、すべて緻密な計算の上に成り立っているという"変態"にして"天才"だと思う。
今回紹介した「Stories」には音の情報量がかなり詰まっているんだけど、それを感じさせずサラッとこなしてしまうスマートなセンスにも感銘を受けた。
疾走感、高揚感、叙情感など、いろいろな要素が混ざっているのにそのすべてが奇跡的に融合していて、全く散らかった印象がないのは不思議で仕方ない。
こういう曲が書ける人の頭の中ってどうなってるんですかね?それゆえに天才といえるのかもしれないけど。
ナッシングスは近年スケールの大きな楽曲を産み出す傾向があったけど、この曲にもそれが顕著に表れている。サビの広がりなんて最早スタジアムクラスのバンドの域。
「ナッシングスの音」という基盤は変わらないけど、常に新しいサウンドを取り込んでリスナーを楽しませ続けているNothing`s Carved In Stone。
同じ時代に生きられて幸せです。
Dragon Ash「ROCKET DIVE」
hide没後20年プロジェクトでリリースされたトリビュート盤「hide TRIBUTE IMPULSE」収録。
こちらのトリビュートアルバムは別の記事で全曲レビューしていますのでぜひ
「降谷建志」のイカしたボーカルと、いうまでもなくカッコいい「ROCKET DIVE」が融合した「カッコいいに決まっている」曲。
間奏以外はほぼ原曲に忠実でギターの音作りも原曲っぽくて好印象。
全体を通してhideファンも安心して聴けるナイスなトリビュートになっている。
kjがここまでメロディアスでアップテンポな"普通に良い曲"を歌うというのが実に新鮮でヘビロテしまくった。
アレンジが原曲に忠実ということは下手したら個性のないつまらないカバーになってしまうのだが、そこは降谷建志のボーカルが、hideのROCKET DIVEとはまた違ったカッコよさを演出している。
彼の声はロックを体現しているのだとめて思い知らされた。
とにかくただただカッコよくてお腹いっぱいの曲です。
原曲の良さも再認識できたし文句なしのカバーなのでDragon Ashファンはもちろん、hideの音楽に触れたことがないキッズにもぜひ聴いていただきたい。
この曲をきっかけにhideに興味を持ってもらえたら幸いです。
SEPTALUCK「MUGEN UCHU」
私がこの世で最も愛するポップパンクバンド「SEPTALUCK(セプトアラック)」が、2017年11月7日にリリースした4thアルバム収録。
SEPTALUCKは2012年に活動休止したstack44のボーカルfinを中心に結成された5人組バンド。
実はSEPTALUCKも2018年6月のライブを最後にfin以外の4人のメンバーが脱退してしまい存続が危ぶまれましたが、サポートを迎えライブ活動をスタートすると7月上旬に発表がありファンとしては一安心。
SEPTALUCKの持ち味はなんといってもメロディの良さ。
ボーカル finの生み出すメロディは驚くほどキャッチーで、出す曲出す曲がすべて名曲。
これまで発表してきた楽曲すべてに、誰もが口ずさめる印象的なメロディが盛り込まれ、個人的には捨て曲がひとつもないバンドと言い切ってしまいたい。
作曲能力だけ見れば同じようなパンク系バンドの中では頭一つ抜けている印象なんだけど世間の評価はイマイチでちょっと悲しい。
過去に売れるチャンスは何度かあったと思うけど、完全に売り時を見誤ってしまった感がある。もう少し評価されてもいいバンドだと思ってます。
SEPTALUCKは全英詩が多くを占めるバンドだが、今回紹介する「MUGEN UCHU」は歌詞が日本語メインで書かれている。何もかも嫌になって疲れきった人間の背中を力強く押してくれる応援ソング。
比喩などの回りくどい表現を使わず直接的な言葉で、熱い思いを伝えようとするそのメッセージ性の高さに思わず目頭が熱くなった。
個人的に直接的な歌詞の表現は好きではないのだけど、この曲というかSEPTALUCKに限ってはfinの説得力あるボーカルのおかげで、そんなこだわりはどこかへ吹っ飛んでしまう。
元々、直接的な応援ソングみたいなものは全く聴かないし興味もないし、私が生きていく上でクソの役にも立たないと思っているけど、この曲だけは何故か心に響くものがあった。それはfinの人間性が大きいとは思いますが。
ポップパンクのツボを押さえたアレンジに、軽快なボーカルが小気味よい。
そのため普段ロックを聴かない人でも、サラッと聴けちゃう曲だと思います。
SEPTALUCKは本当に良いバンドです。たくさんの人に聴いてもらいたい。
ポップパンクというジャンルは嫌いな人も多いけれどぜひ彼らの音に触れてほしい。よろしくお願いします。
【邦楽編】2018年 1月~6月マイベストソング11選 まとめ
本当はもっともっと紹介したかったが終りが見えないので今回はここまで。
あなたの琴線に触れる楽曲はありましたでしょうか。
この中で1曲でも記憶の片隅に留めておいていただけたらこの上ない喜びです。
ロックというジャンルに限らず音楽というものは日々名曲が生まれていきます。
音楽を愛するものとして、そういった名曲すべてを知ることが出来ないのは非常に歯がゆいですが、縁あって出会うことができた音楽を今後も愛していきたいと思っています。
今は知らないけれど、いつか出会うかもしれない名曲やバンドがあるというのは、音楽に救われた自分のような人間にとって生きる上でのモチベーションになります。
ぜひあなたのお気に入りの音楽もコメント等でシェアしてください。
それではまた。