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drug store cowboyを元バンドマンが熱く語る 名曲名盤おすすめ 伝説のミクスチャーバンド【ドラッグストアカウボーイ】

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筆者の大好きな伝説のミクスチャーロックバンドdrug store cowboy(ドラッグストアカウボーイ)」についてたっぷりと語っていきたいと思う。

 

2000年彗星のごとくシーンに現れ、数々の名曲を残したもののファンに惜しまれつつ2004年に活動休止。

 

2006年に一夜限り(一曲限り)の復活を果たしたが、その後は完全に沈黙していた。

 

そして、メジャーデビュー20周年の節目となる2020年5月31日、音楽業界から離れていた有原雅人(Vo)を含めたオリジナルメンバーで再集結している。

 

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drug store cowboyのメンバー

Vo. 有原雅人

G. 村瀬敏之

B. 石川剛(現T$UYO$HI)

Dr. 菅原聖地

 

 

ベースは「BONEZ」の 「T$UYO$HI」

drug store cowboyには現在「The BONEZ/Pay money To my Pain」のベース「T$UYO$HI」が在籍していた。

 

Until you wake up / The BONEZ

 

 

 

PICTURES / Pay money To my Pain

 

 

「T$UYO$HI」が在籍していたという事実だけでも、drug store cowboyを紹介する価値は大いにあると思っている。

 

drug store cowboy活動休止後のメンバーの動向

ヴォーカル:有原雅人

ソロプロジェクト「CROWN」や「RENEGADE dub HUMANIT」というバンドを結成し活動していたが、現在はなんと町田の居酒屋で働いている模様。

 

↓こちらのブログ主さんが有原氏と居酒屋で遭遇したそうです。

drug store cowboy | 「一期一会」を大切にしたい 出会い

 

drug store cowboyが再始動した現在も居酒屋で働いているのかは不明。 

 

ギター:村瀬敏之

ロックンロールバンド「CROSSFIRE」加入。

 

現在は主にラウド/ヘヴィ・ロックバンド「TEARS OF THE REBEL」にて活動中。

 

 

ベース:石川剛

Def Tech、LIVでのサポート後、2004年「Pay money To my Pain」を結成。

 

2012年JESSE(RIZE)のソロプロジェクトの一環で「JESSE and The BONEZ」として活動開始。2013年「The BONEZ」と改名し現在に至る。

 

Dragon Ashのサポートベーシストとしても活動中。 

 

ドラム:菅原聖地

「NICK」「FIRST NAME」というバンドでの活動を経て、現在は元「JELLY→」のメンバーらも所属するピアノロックバンド「LAID BACK OCEAN」(2016年メジャーデビュー)で活動中。

 

 

drug store cowboyの音楽性

2000年代初頭のいわゆる「ヘヴィロック」の要素も兼ね備えたラウドなミクスチヤーサウンドを爆音で鳴らしている。

 

とくかく音の一つひとつがもれなく太い。

 

下腹部にズシンと響くヘヴィなサウンドは、丸太で殴られているような感覚。

 

とはいえ、「重い」だけが彼らの音楽ではない。

 

謡曲と言ってもいいほどキャッチーな歌メロのおかげでポップな大衆性も兼ね備えている。

 

凶悪的なラウドサウンドであっても、「歌を聴かせる」という部分は徹底的にこだわっていたと思う。

 

実際、有原雅人(Vo)は「自分たちがやっている音楽は歌謡曲だ」と発言していた。

  

 

彼らの音楽は「ミクスチャー」というジャンルなので、当然様々な音楽的要素がミックスされているわけだが、drug store cowboyがやっていることは極めてシンプル。

 

カッコいいサウンドにグッドメロディが乗ったロック。

 

文章にするとたったこれだけだ。

 

もちろん緻密に計算されたサウンドも彼らの魅力ではある。

 

だがそんなことはこの際どうだっていい。

 

単純にカッコいい曲を演奏し歌っていた。それ以上でもそれ以下でもない。

 

それが「drug store cowboy」というバンドのすべて。

 

 

降谷建志(Dragon Ash)が、2000年代前半に一番カッコいいバンドとして「drug store cowboy」の名を挙げていた。

 

その他大物アーティスト達 (宇多田ヒカル浜崎あゆみ等) からも「最近気になるバンド」として彼らは注目を集めていた。

 

いわゆる「ミュージシャンズミュージシャン」というやつだ。

 

評論家やライターのおすすめは時に信用できない場合もあるが、研ぎ澄まされたセンスを持つ音楽家達の心を震わせたバンドがカッコ悪いはずがない。

 

 

drug store cowboyの強烈なメッセージ性

drug store cowboyは"反体制"を地で行くまさにロックなバンド。

 

産み出した楽曲の多くは、胸に突き刺さり、時に過激ともいえる力強いメッセージをリスナーの心に刻み込んでいった。結果的にこのバンドは大きく成功することはなかったが、その一因は強すぎるメッセージ性にあるのかもしれない。

 

 

drug store cowboyの歌詞は、あくまで自己中心的な言葉で綴られるのだが、彼らのメッセージ性と時代が、あまりにもマッチしていなかった感がある。彼らは純粋すぎたのだ。

 

純粋ゆえ世界にはびこる権力や欲望が許せず、「仲間たちとの絆こそが正義」と直接的な言葉で表現していたスタイルは、非常に"青臭く"悪い表現をするなら"幼稚"ともいえるだろう。

 

 

歌詞の純粋さでいえば、drug store cowboyは今でいうところのUVERworldに通じるかもしれない。UVERworldも青臭い歌詞が時折「ダサい」と揶揄されるがそれに似ているかもしれない。

 

そうした楽曲のスタンスはファンにとってみれば好意的に受け止められるのだが、世間的にはそうはいかなかったのだろう。やはり彼らの登場は早すぎたのかもしれない。

 

 

drug store cowboy おすすめ人気曲/名曲

drug store cowboy「この世の終り」

 

90年代後半から2000年代初頭にかけ邦楽ロック界は空前のミクスチャーバンドブーム。

 

そのブームの波に乗り彼らは「この世の終り」でメジャーデビューを果たした。

 

一発目のシングルということで、名刺代わりとなるメッセージ性の極めて高いdrug store cowboyらしいナンバー。

 

汚れた大人にだけはなりたくなかった

 

という歌詞が特に印象的な、彼らの生き様が集約された一曲。

 

曲を聴いてもらえばわかるかと思うが、上述したようにサウンドや歌詞のメッセージ性がどれだけ過激であっても、メロディだけは絶対にポップでキャッチーなのだ。

 

 

drug store cowboy「flower's high」

個人的に一番大切な曲。今でも無性に聴きたくなる時がある。

 

孤独を叫びつつも仲間の大切さを説いた「flower's high」。

 

疾走感のあるサウンドだが、彼らの持ち味である地を這うようなグルーヴもしっかりと感じられとにかくカッコいい。

 

筆者は愛だの友情だのといった歌詞があまり得意ではないのだが、この曲は不思議と抵抗感がない。青春時代に聴いていたいうのが要因かもしれないが。

 

 

drug store cowboy「蒼天」

普遍的なカッコよさに溢れており今聴いてもまったく古臭くない。

蒼天

蒼天

  • provided courtesy of iTunes

ダイナミックなイントロのリフに体が自然に反応する。暗く地を這うようなAメロと色彩鮮やかなサビのコントラストが秀逸。

 

 

drug store cowboy「ヒトツボシ」

彼らには珍しいスピード感のあるナンバー。

 

会心のメロディを誇るサビから幕を開ける屈指の名曲。

 

ちなみにヴォーカル有原雅人の営む居酒屋の店名は「ヒトツボシ」らしい。

 

 

drug store cowboy「鐘は鳴り響く」

インダストリアルな要素を取り入れた新機軸のナンバー。

 

デジタルの導入で実際のテンポ以上に疾走感が感じられる。

 

どこがサビなのか分からなくなるくらい秀逸なメロディに、切れ味鋭いアレンジが冴えわたるスリリングな一曲。

 

 

drug store cowboy「願いが叶う様に」

drug store cowboy流の応援ソング。

 

サウンドはミクスチャーの王道パターンながらサビのメロディは完全に歌謡曲のそれ。

 

このアンバランスさがたまらない。

 

歌詞も素晴らしい。

 

自分責めずに 今認めずに

果たしてどうやって

未来を掴むのか?

  

 

drug store cowboy「PLUS (feat.大和EMCEE)」

「大和EMCEE」は「ジェシー (RIZE)」 のラッパーとしての別名である。

 

現The BONEZのジェシーとは実はこの曲でコラボしていた。


 

 

drug store cowboy「Perfect King」

クラッチがフィーチャーされた「これぞミクスチャーロック」的なサウンド

 

クラッチも含めたサウンドとアグレッシブなラップ、歌謡曲の要素、その全てが高次元で融合した名曲。

 

この曲はラップのリリックが超個性的。

 

おそらくこんな言葉を歌詞に使っているアーティストはいないのでは。

 

ぜひ歌詞を追いながら聴いていただきたい。

Perfect King/drug store cowboy-カラオケ・歌詞検索|JOYSOUND.com

 

 

伝説のバンド「drug store cowboy

自分達を偽ることなく、最後まで自分達らしくシーンを駆け抜けたdrug store cowboy。短い活動期間ではあったがファンの心の中では今も彼らの音楽が鳴り続けている。

 

drug store cowboyが活動を休止する際、ベースの石川剛(現T$UYO$HI)はこんな言葉を残している。 

日本の音楽史に残るような

バンドにはならなかったけど

君達の”こころ”に残るバンドに

なれたならそれでいいんだ

出典:応援してくれた皆様へ/石川剛

 

 

T$UYO$HIのこの言葉はまさに現実となった。

 

 

ファンの多くがdrug store cowboyの活動再開を願っている。もちろん私もその一人だが現状でどうなるかは誰にもわからない。だがいつまでも待っていようと思う。

 

現在の音楽シーンではミクスチャーというジャンル自体が完全に落ち目なのだがdrug store cowboyの音楽は普遍的なカッコよさに満ちている。

 

何かのきっかけで最近彼らを知ったという方は、今からでも遅くはないのでdscの音と生き様に触れてみてほしい。

 

まずは代表曲が網羅されたベストアルバムをチェックするのがおすすめだ。

 

中古ならかなりお値打ちに入手できると思う。

 

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