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アニソンの3つの定義とロックバンドに与える悪影響

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今回は、アニソン(アニメソング)の定義と、それに付随するロックバンドの扱いについて語っていきたい。

 

いわゆる「アニソン歌手」ではないロックバンド/アーティストが、タイアップという形で、アニメの主題歌やイメージソングを担当することが当たり前になった昨今。それ自体は、80年代にすでに始まっていたようなので、今更な感じではあるが、それにしても近年は特に多いと思う。こうした状況が、アニソンの定義をますます曖昧なものにしているのは間違いない。

 

 

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そもそもアニメソングとはなんだ?

wikipediaによれば

主にアニメ作品で使用される主題歌・挿入歌・イメージソングなどの歌曲、楽曲の総称。~アニメ作品で使用される主題歌・挿入歌・イメージソング以外にも、インスト曲やBGM、そしてゲーム・ラジオドラマ・ドラマCD・声優・特撮などの曲もアニメソングと称されることがある。

出典:wikipedia

パブリックイメージとしては、最初に書かれている内容で落ち着くと思う。つまり、何らかの形でアニメで使用された楽曲は「アニソン」になるということだ。

 

 

しかし、アニソン好きの中で、様々な意見が飛び交っているせいもあり「これ」といった定義が曖昧なのも事実。wikiに書かれている内容だけでは、もはや説明がつかない事態になっているのだ。

 

たとえば、冒頭で書いたアーティストのタイアップ曲は、一般的な考え方でいえば当然「アニソン」に該当する。仮にロックバンドの曲であっても、アニメで使用されているのだから問答無用で「アニソン」だろうという考え方である。

 

だが世の中には、上記のような考え方をしない特殊な考えを持ったアニソンファンも存在するのだ。

 

次の項目では、その「特殊な考え方」を三点挙げてみたい。

 

 

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多種多様なアニソンの定義

アニメ作品ありき

このタイプのアニソン好きは、まず第一に「アニメ作品」が考え方の中心になる。

 

つまり、該当するアニメのため"だけ"に書き下ろされたテーマ曲でなければならないのだ。さらに分かりやすく表現するなら、最近ではめっきり数の減った、歌詞の中に作品名が登場するタイプの楽曲。

 

有名どころなら、マジンガーZ聖闘士星矢の主題歌だろうか。

 

上記以外なら、そのアニメが放つメッセージ性や、雰囲気、また登場キャラクターの心情が反映された楽曲でなければならない。

 

このことから、昨今のバンド/アーティストによるタイアップ楽曲などは、アニソンに含まない層がここに該当する。

 

 

古き良きアニソン好き

少し表現が難しいけれど、「アニソンらしいアニソン」しか認めないタイプの人間がこのカテゴリに入る。

 

たとえば、水木一郎レベルの歌手しか認めないであったり、レジェンド級の作家が書いた楽曲のみをアニソンと呼ぶ傾向にある、非常に頑固一徹なアニソン好き。ここに該当するタイプも、先ほどの項目同様、アーティストのタイアップ楽曲は絶対に「アニソン」には含まない。

 

 

ごちゃまぜタイプ

上記の二つとは正反対で、wikiにも一部記載されているような非常に曖昧な分け方をするタイプはこのカテゴリに入る。

 

パブリックイメージの、「アニメで使用された楽曲」以外にも、

・戦隊、ライダー系をはじめとする「特撮」

・各種「ゲーム」内で使用された楽曲

・キャラクターソングに限らず、声優が歌唱している曲

 これらをアニソンと認める傾向にある。

 

 

以上3つのカテゴリが、現在主流であるアニソンの定義になっていると思われる。

 

 

これらは個人の考え方で変わってくるため、正解など初めから存在しない。質問した相手によってアニソンの定義はバラバラになるのだ。たとえば、Yahoo知恵袋等のQ&Aサイトでも、それぞれがドヤ顔で自論を展開している。

 

ちなみに筆者は、「アニメ作品ありき」タイプのアニソン好きである。

 

 

考えるだけ無駄と言っては元も子もないけれど、最終的には自分が考える「アニソン」こそが「アニソン」だと思っていれば良いのではないだろうか。

 

というわけで、これより以下は筆者の主観のみで語っていくのであしからず。

 

 

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アニソンとロックの境界線

なぜ、「アニメ作品ありき」でなければ「アニソン」と認めたくないのかというと、ロックバンドの楽曲を、メディア等が「アニソン」として紹介することに大きな違和感を覚えるからだ。

 

そもそも「アニソン」というカテゴリ自体、音楽ジャンルの呼称ではないので、目くじらを立てることもないのだが、アニソンに組み込まれることによって、アーティストのイメージが悪くなることがある。

 

 

たとえば、アニメの主題歌をいくつも担当する「FLOW」のようなバンドは「アニソンバンド」などと揶揄されやすい。

揶揄する連中は、アニソンが、ロックやJ-POPよりも社会的地位が下だと考えているからに他ならない。

 

アニソンバンドの烙印を押されたロックバンドは、結果として楽曲が正当に評価されにくくなる。その上で、ロックバンド失格のような扱いを受けることもある。

 

尤も、アーティスト側が、アニメを売るための道具に使っている側面もあるため、音楽的に評価されないことは、いくらか織り込み済みかもしれない。音楽業界で生き残るための術として割り切っている場合もあるだろう。

 

いぜれにせよ、リスナーの一部に、アニソンには音楽的価値がないと勘違いしている層がいるということだ。

 

当ブログでは口がすっぱくなるほど言っているが、アニソンに限らず一度ジャンルを取り払って、純粋に音楽と向き合ってもらいたい。

 

ジャンルで音楽の優劣を決めることはナンセンスだ。

 

 

アニソンの3つの定義 まとめ

以上、アニソンの定義を絡めつつあれこれ語ってきた。

 

今後、アニソンの定義をめぐり、他者と議論することがある際は、相手側の主張も正しいと思えばいい。それくらいどうでも良いことだし、アニソンか否かで分けることは音楽的に無意味な行為である。

 

どうしても一つの定義で固めたいのなら、「アニメに使用された楽曲はすべてアニソン」という基本形で問題ないと思う。

 

それではまた。

 

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