【保存版】V系メタルバンドのおすすめ【7選】 ヴィジュアル系メタル 名盤名曲代表曲人気曲
今回はビジュアル系の中でもメタルやラウドサウンドに特化したバンドたちを紹介していこう。
- ビジュアル系のサウンド
- おすすめのビジュアル系メタル/ラウド系バンド
- ヴィジュアル系メタル/ラウドバンドのまとめ
ビジュアル系のサウンド
※本項目はビジュアル系のサウンドについて語っている内容です。バンドだけが知りたい方は上の目次から該当項目を直接お選び下さい。
かつては、男性がヴィジュアル系のファンというだけで変人扱いされていた時代がある。筆者も例に漏れず馬鹿にされるという経験をしてきた。
今でこそ理不尽な偏見はかなり無くなったと思うけれど、どちらにしてもビジュアル系は特殊なカテゴリというのは間違いない。
音楽性よりも「ビジュアル」という文字通り、見た目の奇抜さばかりがイメージとして先行していた。
そういった時代を経て、現在は多くのビジュアル系バンドが、様々なジャンルのバンドたちとコラボレーションや、対バンをするようになっている。
などと大きな括りで分けられることがほとんどだが、実際はひとつに纏められるほど単純な音楽性ではない。
近年のビジュアル系バンドの中で特に目立つ音楽性といえば圧倒的に「メタル」「ラウド」に該当するサウンド。
リアルタイムでの体験はないのだが、古くはジャパメタというジャンルが隆盛を極めていた時代を経て、現代のビジュアル系に繋がっていると思う。
メタリックなリフに、ビジュアル系特有の癖のあるボーカルが乗るという、もはや伝統芸能ともいえる様式美を確立し、確固たる音楽文化を根付かせた。
そうしたヘヴィメタリックなスタイルは、いまやV系のパブリックイメージでもあるのだが、正直枠組みだけ真似をしたフォロワーバンドが多いのも事実。
しかしそんな中で、本気でメタルやラウドをやってしまうヴィジュアル系バンドも少なからず存在している。
その場合、何パターンかに分けることが出来るが、その多くは以下のような感じだ。
- 最初から化粧ありきでメタル大好きなバンド
- ガチのメタル好きが売れるための戦略として化粧をしているバンド
- メタルバンドとして活動してきたが、ファン層拡大のためにヴィジュアル系になったバンド
大きく分ければ、このパターンのどれかに当てはまるかと思う。
有名な所では、メロディックスピードメタルのX-JAPANがビジュアル系メタルバンドの黎明期を支えたと言えるかもしれない。メタル好きの筆者としては、どんどん新しいビジュアル系メタルバンドが出てきてほしいところだ。
前置きが長くなってしまったが、ビジュアル系(V系)メタル/ラウドバンドを紹介していこう。
ちなみに名曲、代表曲、人気曲、おすすめアルバムは筆者の独断であるため、反論異論はあるかと思いますがあくまで参考程度にお考えください。
おすすめのビジュアル系メタル/ラウド系バンド
V系メタル/ラウドおすすめバンド「NoGoD(ノーゴッド)」
2005年に結成された「NoGod(ノーゴッド)」は活動歴の長い実力派V系バンドである。
NoGodは自分たちを
「バンドではなく宗教団体」
という、ヴィジュアル系丸出しの奇抜な設定で活動をスタートさせる。(V系バンドのこういった頭のおかしいスタンス(誉め言葉)がたまらなく好きです)
宗教団体という設定から、しばらくは『新興宗教楽団NoGoD』という名前で活動。
2010年のメジャーデビューのタイミングで改名し現在の『NoGoD』になった。
NoGoDのメンバーは元々ヴィジュアル畑の人間ではなく、化粧をすることにも特にこだわりが無いと語っている。
したがって、純粋なメタル好きが集まってV系バンドをやっているという形である。
音楽性は、どの曲も一聴してわかるようなバリバリのメタルサウンド。
洋楽メタルを愛聴する筆者のようなガチメタラーにも余裕でアピールできるほど高いクオリティを誇る。
V系といえば、しゃくりあげる独特なボーカルの歌いまわしが存在するが、NoGodのボーカル「団長」は、そういったV系特有のクセはあまり感じられない。
個人的に「単純に歌が上手い人」という印象しかないので、普段ヴィジュアル系を聴かないリスナーでもすんなりと彼らの世界に入っていけるはず。
NoGoDは歌詞の世界も幅広い層にお勧めできるポイントである。
V系が得意とするグロさやドロドロとした表現はほとんどない。
邦ロックバンドに引けを取らないメッセージ性の強さが特徴で、楽曲によってはむしろさわやかな印象さえある。
「V系の歌詞ってキモい」という固定観念に囚われている方にこそNoGodは聴いていただきたい。
NoGoD(ノーゴッド)の名曲、人気曲、代表曲
やはりNoGodといえばこの曲をおすすめしたい。
代表曲にして完全無欠のキラーチューン。
特定のメタルジャンルに固執することなく、楽曲ごとにあらゆるメタルサウンドを取り入れるNoGodだが、この神風も様々なメタルの要素が感じられる。
全体的にメロディラインのキャッチーさが際立つが、特に突き抜ける解放的なサビのメロディが気持ちの良い名曲だ。
NoGoD(ノーゴッド)のおすすめアルバム
NoGoDのおすすめアルバムはバンド結成10周年を記念してリリースされたベストアルバム「VOYAGE 〜10TH ANNIVERSARY BEST ALBUM」。
ライブでの人気曲が多数収録されたNoGoD入門盤としては最適の一枚。
個人的に一生聴けるクオリティなので激おすすめ!。
このベストアルバムが気に入ったら、ぜひオリジナルアルバムも手に取ってもらいたい。どのアルバムも及第点どころかメタルというジャンルで考えても圧倒的な完成度を誇る。ベストアルバムに収録されなかった隠れた名曲をはじめ、お気に入りの楽曲に出会えるはず。
V系メタル/ラウドおすすめバンド「JILUKA(ジルカ)」
JILUKAというバンドは2013年から始動する予定で動いていたようだが、メンバー脱退など、イレギュラーが重なり本格的な活動は2015年頃からと比較的フレッシュなバンド。
JILUKAのメンバーは先ほど紹介したNoGoDとは対照的に、いわゆるV系サウンドをルーツに持っている。
その上で、V系というジャンルにとらわれない表現方法でチャレンジしたいということで、「ヴィジュアル系でメタルをやる」という構想のもと活動を開始した。
一般層にも名前が浸透し始めた2017年頃
と、一時期SNSを中心に大きな注目を集め知名度を獲得することに成功。
音楽性はプログレッシブ・メタルよりもさらに複雑性を増した
Djent(ジェント) テクニカルデスメタル
といったガチガチの本格派。
イントロのリフやバッキングだけを聴けば完全に洋楽のそれ。
ボーカルなしで聴かせたらV系バンドというか邦楽だと思う人がどれだけいるだろう、というくらい洋楽志向の強さが際立つ。
とにかく演奏がうまいので、筆者のように普段楽器をプレイしているリスナーはかなり楽しめるバンド。
また、Crossfaithのようなメタルコアの要素も感じられるため、モダンメタルが好きなリスナーにもアピールできるかと思う。
個人的にもっともっとメディアへ露出して、多くのロックファンに知ってもらいたい期待大のバンドである。
JILUKA(ジルカ)の名曲、人気曲、代表曲
JILUKA(ジルカ)のおすすめアルバム
JILUKAのおすすめアルバムは上記の曲が収録された「Xenomorphic」ミニアルバムで収録曲数は少なめだが聴きごたえバッチリの名盤。
V系メタル/ラウドおすすめバンド「DEVILOOF(デビルーフ)」
DEVILOOF(デビルーフ)も先ほどのJILUKA同様2015年から活動している比較的新しいバンド。
2017年5月から制作等のため活動休止期間に入っていたが2020年現在は活動再開している。
ヴィジュアルシーン「最凶最速」をコンセプトに掲げ、超大型新人としてメディアに登場した彼ら。
「最凶最速」の名に恥じないその音楽性は
スラミング・ブルータルデスメタルやデスメタルをさらに深化させたデスコアといった物で、限界までヘヴィネスを追求した圧巻のサウンド。
極めて残虐でヘヴィなサウンドに、本来DEVILOOFが持ってたヴィジュアル系の要素を融合させ唯一無二の世界観を作り出している。
DEVILOOF(デビルーフ)の名曲、人気曲、代表曲
DEVILOOF(デビルーフ)のおすすめアルバム
DEVILOOF(デビルーフ)のおすすめアルバムは名刺代わりとなった1stフルアルバム「Devil's Proof」。
ヘヴィネス全開のインディーズの頃に比べ、キャッチーでメロディアスな要素が加わり、より聴きやすくなっているのでDEVILOOF入門盤としておすすめ。
V系メタル/ラウドおすすめバンド 「FEST VAINQUEUR (フェスト ヴァンクール)」
FEST VAINQUEURはヴィジュアル系バンド「SINCREA」のメンバーによって2010年に結成された。
そのサウンドはメタルリフを主体にゴリゴリとした印象があるが、歌謡曲にも通じるキャッチーなメロディのおかげで非常に聴きやすくなっている。
この辺りはNoGodに通じる部分があるかもしれない。
彼らの楽曲の中で、Janne Da Arcのkiyo(キーボード)がプロデュースしている物があるのだが、全体的な音楽性もどちらかといえばジャンヌダルクに似ている。
筆者は、Janne Da Arcが元々大大大好きだったため、活動休止後でジャンヌがいなくなりぽっかり空いた穴をFEST VAINQUEURが埋めてくれていた。
筆者にとってなくてはならない大切なバンドである。
FEST VAINQUEUR (フェスト ヴァンクール)の名曲、人気曲、代表曲
FEST VAINQUEUR (フェスト ヴァンクール)のおすすめアルバム
元「Pay money To my Pain」のPABLOが前面プロデュースした本格的なロックアルバム。
FEST VAINQUEURが元々持っていたメタルの要素に、モダンなラウドロックのエッセンスが加わり、従来の作品にはなかった新たな魅力に溢れた名盤。
V系メタルおすすめバンド 「キズ」
キズは2017年結成とまだキャリアは浅いバンドだが、圧倒的に差別化された独特な世界観を誇る楽曲、ユニークな活動スタイルが特徴。
他のV系バンドと明確に棲み分けが出来ており今後が非常に楽しみなバンドだ。
キズは結成時のエピソードがとてもユニークである。
メンバー等の情報を一切明かさぬまま、「キズ」というバンド名と「アナタノ傷キカセテクダサイ」というメッセージ、電話番号の書かれた正体不明のフライヤーを突如解禁し、一般からの電話相談を受付けるという現代では珍しい企画を行っている。
個性的な活動スタンスも彼らの魅力だが、特筆すべきはやはり楽曲の素晴らしさ。
キズにしか生み出せない唯一無二の世界は、メロディやサウンドを通して聴くものを圧倒し続けている。
若手ビジュアル系バンドにありがちなモダンなアプローチのメタルだけでなく、曲によっては古き良きパワーメタルのようなフレーズも登場したりと飽きさせない仕掛けが満載だ
楽曲の振れ幅が大きいので、個人的に新譜が発表されるたびにワクワクさせてくれる貴重なV系メタルバンドだ。
キズの名曲、人気曲、代表曲
キズのおすすめアルバム
キズのおすすめアルバムだが、実は、記事の執筆時点でキズのアルバムはリリースされていない。
リリース自体はコンスタントに行われているが、そのすべてがシングルになっている。
それでもリリースの頻度は多いため、2020年現在で9枚発売されており、キズが世に送り出した楽曲数は30を超えている。
アルバムでいえば、およそ3枚分なので活動年数を考えれば、かなり頑張っているのではないだろうか。もちろんそのどれもが個性的かつハイクオリティである。
V系メタル/ラウドおすすめバンド「NOCTURNAL BLOODLUST(ノクターナル・ブラッドラスト)」
この手の特集記事では頻繁に目にするバンドかもしれないが、音楽性を鑑みればやはり外せないということで筆者もチョイスさせてもらった。
と形容されることが多い「NOCTURNAL BLOODLUST」だが、それもそのはず。
元々ビジュアル系バンドではなく、純粋にハードコアをルーツとするデスコアバンドとして2009年に活動を開始している。
その後、数人のメンバーチェンジを経て2011年からビジュアル系バンドに転向。
転向後はメンバーたちの音楽的嗜好がさらに表面化され、プログレッシブメタル、メタルコアなど、あらゆるメタルサウンドを取り入れたエクストリームミュージックを基盤としたスタイルで活動中。
専門的なジャンルで活動していただけあって、ヴィジュアル系と括ってしまうのがおこがましい程にサウンドは本格的。
自らの音楽性を「エクストリームミュージック」と掲げているだけあって、ジャンル分けが極めて難しいバンドと言える。
たとえば、デスコアやメタルコアを基調としながら、オールドスクールなギターソロを挿入するなど、ひとつの曲の中で様々なジャンルがクロスオーバーしている。
そのため、目まぐるしく変化するサウンドは、先の読めない楽曲構成に繋がり聴きごたえ抜群で飽きがこない。
演奏は総じて激しいのだが、サビメロは極めてキャチーなため思った以上に聴きやすいかと思う。
様々なメタルサウンドが楽しめるNOCTURNAL BLOODLUSTはV系メタルバンドの入門編として最適と言えるかもしれない。
また、ヴィジュアル系だからと敬遠するにはあまりにも惜しいバンドなので、昨今のラウド系バンドが好きなリスナーはぜひ聴いてみてほしい。
NOCTURNAL BLOODLUSTの名曲、人気曲、代表曲
NOCTURNAL BLOODLUSTのおすすめアルバム
個人的に4、5年前の作品が好みなのでこのアルバムを選んだ。
繊細さと極限のバイオレンスが高い次元で融合した珠玉の一枚。
アルバムとしての完成度/バランスはもちろんのこと、アグレッシブな曲が多いのもお勧めできるポイント。
V系メタル/ラウドおすすめバンド「DARRELL(ダレル)」
2017年、元DEATHGAZEのフロントマンであった「藍(あい)」を中心に結成されたV系メタルバンド。
ちなみにDEATHGAZEには、葉月(現:lynch.)も在籍していた。
様々なメディアで「ヴィジュアル系スラッシュメタルの最高峰」と形容されているが、多くの楽曲で本格的なスラッシュサウンドを聴かせてくれる。
ちなみに「DARRELL(ダレル)」というバンド名は、メタルヘッズにはお馴染みである「PANTERA」の「Dimebag Darrell」が由来。
その名が示すように、ピュアなメタルサウンドにこだわったバンド。
下手な小細工は使用せず、カッコいいリフがあって、かっこいいギターソロがあって、キャッチーな歌メロがある。
ただただカッコいい「メタルバンド」DARRELLの姿がそこにはある。
DARRELL(ダレル)の名曲、人気曲、代表曲
DARRELL(ダレル)のおすすめアルバム
現在活動休止中のDEATHGAZEのセルフカバー10曲を含む、2020年7月リリースのシングル。
厳密にはアルバムではないのだが、収録曲数も多いしかなりおすすめなので例外でチョイスした。
DARRELLと比較してスラッシュ要素が薄いDEATHGAZEのナンバーを、DARRELLとしてカバーするという個人的にはかなり面白いと感じた作品。
ほとんど原曲を知らなかったので純粋に新しい楽曲として楽しめたが、DEATHGAZEファンならその違いも楽しめるのではないだろうか。
ヴィジュアル系メタル/ラウドバンドのまとめ
「ヴィジュアル系」というパブリックイメージからは想像できないメタル/ラウドっぷりに驚いた方もいるのではないだろうか。
ヴィジュアル系の中には、今回紹介したバンドのように本気でサウンドにこだわった漢臭いバンドが実はたくさん存在しているのだ。
V系とひとくちに言っても、本当に幅が広く面白いジャンルだと思う。
ヴィジュアル系バンドも昔に比べ市民権を得たとはいえ、まだまだ見た目で損をしている部分もある。どうしてもイロモノ/キワモノとして見られがちだ。
さらに「バンギャ文化」など独特の村社会が形成されているため、敬遠しているロックリスナーが依然として多いのもヴィジュアル系という音楽だ。
だが「ロック好き」「メタル/ラウド好き」ならば、聴かずに通り過ぎるのがもったいない良質なバンドで溢れかえっている。
この機会に様々なヴィジュアル系バンドに触れてみてはいかがだろう。
気になるバンドがあれば、その都度追加していくので随時チェックしていただけたらありがたいです。
また、おすすめのヴィジュアル系メタル/ラウドバンドがございましたらコメントにてお伝えいただければ追記させていただきます。
それではまた。
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